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○天使くんは頬に手を伸ばして、そして途中で止まった。少し静止した後、驚いたような顔をして手を引っ込めた。
「ご、ごめん」
「天使くんが謝ることじゃなくない？」
私の言葉に、天使くんは申し訳なさそうな顔をした。
「あーあ、私は触ってくれても良かったんだよ？」
「…毎回思うけど、それ本気？」
「本気本気」
私はいつものノリで言う。あ、早く公安に連絡いれないとな。携帯を取り出して電話を掛けようとした時、服を引っ張られた。
すぐ近くに綺麗な天使くんの顔がある。そういえば私、童顔好きなんだよねと心の中で呟いた。
「本当にいいの？」
「え、う、うん」
流石にいつもと違う天使くんに、しどろもどろになりながらそう答える。
「僕、君に一度触ると止められないと思う」
私がその言葉の意味を理解するのに時間が少しかかった。
理解すると、まさかそんなことを言われるとは思わず目を丸くしていたと思う。
「そ、それはどう言うこと？」
「そのままの意味」
そのままってことは、そのままってことか。
「僕が絶対君に触れないと思ってた？君に全く興味がないって思ってたんじゃない？」
その通りだ。私は天使くんのことが好きだけど、天使くんは私のことなどどうでも良いと思っているだろうと思っていた。
もしかして、それが間違ってた？
「間違いだよ。僕はね、君の柔らかそうな頬も暖かそうな手も…全部に触れたいと思ってる」
「…今までそんなこと言わなかった」
「言わないよ。確かに、Aちゃんは悪魔との契約で他の人より数倍寿命が長いかもしれない。でも、君は…」
そこまで言って天使くんは言葉を詰まらせた。そして、溜息をついた。
「今、僕が君にキスをしても本当に君は悲しまない？辛いと思わない？」
「…き、キス？魚の？」
「はぁ？違うから。こう言うこと」
天使くんは私の頬に触れそうな所まで手を持ってくる。そして、私の胸ポケットに入っていたハンカチを私の唇に当てた。ゆっくり天使くんは目を閉じてハンカチに口付けた。
布越しのキス、状況が理解できない。
「…やっぱり直接じゃないとダメだな。これで分かったなら、次から軽々しく触れて良いなんて言わないで」
天使くんは唖然とする私をおいて洋館を出て行ってしまった。
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花道時代(プロフ) - jinhuashun03さん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉です！ (2023年3月5日 7時) (
レス) id: 0bbda94348 (このIDを非表示/違反報告)
jinhuashun03(プロフ) - すきです最高でした！ (2023年3月5日 1時) (レス) @page35 id: b665c31fce (このIDを非表示/違反報告)
花道時代(プロフ) - ムーさん» コメントありがとうございます！可愛い天使くんになるように書いてるので、伝わっていて嬉しいです。応援、ありがとうございます！！ (2023年1月24日 6時) (レス) id: 0bbda94348 (このIDを非表示/違反報告)
ムー - 可愛いー!!!!!とても可愛いし、甘酸っぱいですね。大好きです！これからも更新頑張って下さい、応援しています！ (2023年1月23日 18時) (レス) @page18 id: c4f896039b (このIDを非表示/違反報告)
花道時代(プロフ) - 遊ちゃん_SKZさん» コメントありがとうございます！天使くんが好きな人に読んでいただけて嬉しい限りです。応援ありがとうございます！！ (2023年1月13日 22時) (レス) id: 0bbda94348 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花道時代 | 作成日時：2022年12月25日 21時
