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バイトが終わり、着替え終わる。
少しゆっくりしていると、光一さんと店長が休憩時間だったみたいで休憩室に上がってきた。
「もう帰るん?」
「はい。」
そういうと、光一さんは羨ましそうに私を見た。
「俺も上がりたいんやけどなぁ。」
店長は目を吊り上げて、光一さんをにらみつけていた。
「貴方はまだです。」
「分かっとるわ!」
この2人仲良いな、と思いながら、ほのぼのとした気持ちで帰ろうとしたら光一さんにパシッと腕を掴まれた。
「な、下にいたあの男、誰?」
「誰か下にいたんですか?」
「あぁ。長髪のイケメンが誰かを待ってるふうやってん。スーツ着てたで。」
「あ。早く行かなきゃ。」
彼はさらに掴んだ手の力を強めた。
「あの男、やめてた方がええんちゃう?」
「なんでそんなこと言うんですか?」
「なんかヤバい匂いがする。」
「彼の事を悪く言わないで!」
手を思い切り振り払い睨みつける。
彼は悲しい目をしていた。
その目が頭に焦げつき、動きが一瞬止まったが、
私は剛くんの所に急いで向かった。
「迎えに来てくれたんだね。」
彼は少し目を細めた。
そして私の手を強く握ると、誰にも分からないように爪を立てた。
痛い。とても痛い。
もしかして、光一さんと話したのが不味かったのだろうか。彼は終始機嫌が悪そうで、家に帰ったら何をされるのかと思うと体が震えた。
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saya - はじめまして!だんだん引き込まれる感じでとても面白いです!剛くんの狂愛具合がなんとも好きです😹主様のペースで更新楽しみにお待ちしてます^^* (2022年9月19日 3時) (レス) @page19 id: 547c747656 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フィオネ | 作成日時:2019年3月20日 13時