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「ただいま。」

部屋に入るけど、剛くんの返事はない。
電気が真っ暗だったから、どっかに行ったのかも、と、ぼーっとしながら待っている。

5分ぐらい待っていたら、剛くんが玄関を開ける音が聞こえた。



「おかえり、どっかいってたの?」
「なんで俺の電話に出なかったん?」

いきなりそんなことを言った剛くんは、ドカドカと私の方に近づいた。

「……あの男、誰?」

そう呟いた剛くん。
あぁ、見られてたんだ。

「浮気?何?」

ポタリ、と涙がこぼれる。
次の瞬間、剛くんが私の髪を引っ張った。

「なんで僕だけを見てくれへんの?」

腹に足が当たる。
そのクリクリした瞳から光が消えた。





どれだけそうしていただろうか。
至る所がアザだらけになっていた。

ひくり、と、嗚咽を漏らしながら泣いている。
話しかけることも出来ずに、ただそこで彼を見ていると、彼は私を少し見た。

「仕事、辞めてよ。」

それだけは嫌だ。こんな部屋にずっと居るなんて耐えられない。休日すら億劫なのに、毎日ここにいるなんて気が狂いそうになる。

「嫌だ。」

そう言うと、彼は私を睨みつけた。

「逆らう目は要らへんの。
頷いていればええねん。」

そう言って彼は私に近づく。

「消毒や。」

そう言って噛み付くようにキスをしてきた。
唇を噛まれ、血の味が口の中に入る。
彼はふふふと笑った。

「美味しいなぁ。」

そう呟くと、またキスをされる。

「ねぇ、僕は君に溺れてる。だからさ、君も僕だけに溺れてよ。麻薬に溺れるみたいに、僕だけを見てよ。」
「……」
「アザが体中に出来とる。
こんなのをあいつに見られたら、きっとお前なんて捨てられる。この一つ一つが僕のって印。」

ふふふと笑いながら私の頬を触る彼は、
とても狂っていた。

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設定タグ:KinKiKids , 狂愛 , 堂本剛
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saya - はじめまして!だんだん引き込まれる感じでとても面白いです!剛くんの狂愛具合がなんとも好きです😹主様のペースで更新楽しみにお待ちしてます^^* (2022年9月19日 3時) (レス) @page19 id: 547c747656 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フィオネ | 作成日時:2019年3月20日 13時

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