今人気上昇中の歌い手は彩でした。

19話 ページ23

あの後、あまちゅと乙女解剖を歌った。




まあ、普通に、歌ってたんですよ。



はい。




でもね、



とにかくまふくんからの視線が凄かった。





歌いずらかったわ。







いやだって、ガン見してくるんだよ？




歌ってる間ずっと。





間奏中チラ見したら、すっごい目見開いてた。




もう、恐怖を感じたよ。






そんなこんなで歌いあげた私、えらい。




頑張った。うん。






｢彩ー！｣




録音室のドアを開けると、まふくんが走ってくる。




『グフォオ』





ちょ、タックルはやめようぜ？





キャラ崩壊しちゃうから。





彩ちゃんこんな声出さないから。






…おい駄作者ァァァァアア！！(((






私に抱きついているまふくんに目を向けると、キラキラした目で此方を見ていた。







｢すっごい良かったよ！！やっぱ歌上手いね！｣







うんありがとう！




その前に、この腕を退かして欲しいな！







｢ちょ、まふくん何してんの笑｣







『ねえそこのナチュパス笑ってないで助けて』







｢ナチュパスって笑笑｣







｢え、彩酷くない？｣






まふくんあとでお話しようか、なんて言ってるのは、ナチュパスの証拠だと思う。








｢彩なんか言った？｣






『特に何も』







え、心読んでんじゃんこわ









ふと外に視線を向けると、空は夕焼けに染まっていた。







時刻は午後5時。







『もう帰らなきゃ』







そう言うと、2人は驚きの表情を見せる。







｢あ、そっか。｣




｢高校生だもんね｣






まふくんとあまちゅが顔を見合わせた。









｢じゃあ、僕が送ってくよ。｣







少しの沈黙の末、まふくんが口を開いた。






『え、いいの？』






｢うん。大丈夫だよ｣






｢僕も送ってあげたいところだけど、用事があるから｣





あまちゅもそう言ってくれた。





『じゃあ、お願いします』






そして私たちは、帰路に着いた。






*☼*―――――*☼*―――――




お久しぶりです！




関連キーワードで｢探偵チームKZ｣になっているとのご指摘頂きました。


KZファンとして何とも情けない…


すみませんでしたっ！

20話→←18話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す