乗っ取られて全てを失った不幸な審神者の話

23話 ページ26

しのぶサイド

し「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

何なの？！

もう少しで大倶利伽羅を殺せたのに！！

いきなりきた頭痛で動けなくなるなんて！

五「み、見習いさん？！
ど、どうしたんですか…？」

平「えっ！
大丈夫ですか？！」

はぁ、面倒くさい、でも、あいつが出て行くまでの辛抱ね

これは好都合かもしれないわ

し「あ、あの、主さんにいきなり殴られました…それで…あの」

五「あ…
す、すいません…言いたくなかったですよね…こんな事…」

平「す、すいません…
僕達の方から、主君に注意しておきます
部屋まで見送りましょうか？」

し「いや、大丈夫…です
ごめんね…？」

チョロいもんだわ

こんな事ですぐ信じちゃって

これが嘘だったって言えば、どんな顔するかしら

怒る？

泣く？

後悔する？

でも、バラすのは、あいつがいなくなってから

それまで楽しみましょう

しのぶサイド 終


鶴丸サイド

鶴「加羅坊…！
もう少しだからな！」

倶「う…あ、あぁ…」

大丈夫だ、まだ息はある

主がいる部屋の扉に手をかけた

鶴「主！帰ったぞ！
加羅坊が…


え…？」






俺が開けた扉の向こうには

傷だらけの主に暴力を振るう短刀の姿だった


鶴「っ＿＿＿_」

24話→←22話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す