乗っ取られて全てを失った不幸な審神者の話

29話 ページ33

貴方サイド

何だろう…

泣き声？が聞こえる

男？…でも少し高い声

次「主…早く目覚めておくれよ…」

夢…かな…？

まだ私に味方がいるなんて、驚いたな

次「アタシも、皆も心配してるのに…」

皆…？

嗚呼、思い出したよ…

私には、光忠、獅子王、御手杵、次郎、倶利ちゃん、鶴…

この7人の味方がいるんだ

もしかしたら、今、私のために戦っているのかもしれない

思い切って、目を開けると、

次「…あ、主…？！」

貴「じ、次郎？！！」

少し目が腫れてる次郎

もしかして、私のために、泣いてたの…？

そう考えると嬉しくてつい、笑ってしまった

そして、もっと嬉しい事が…

襖がスパーン！と開いて、音がした方向を見ると

貴「…鶴！」

鶴「！
主！起きたのか？！」

鶴が私に抱きつこうとしたが、ピタっと止まってしまった

あ、傷だらけだから、遠慮したの？

でも、思い切って、言ってみた

貴「いいよ、おいで鶴」

鶴「〜〜っ！！
主！！」

その日は最高だったかも

怪我をしていた倶利ちゃんには、神気を流し、目覚めさせた

倶「あ…主…？」

貴「そうだよ！ありがと、守ってくれたんでしょ？」

倶「あ、主ぃぃ！！」

貴「えぇっ！倶利ちゃん？！」

まさかの倶利ちゃんが抱きついて来た

でも、すぐ離れて、すまん！！と言って、部屋の隅で落ち込んでいた

か、可愛いな…

やっぱり今日は最高だ！！


…今日は…ね…

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