乗っ取られて全てを失った不幸な審神者の話

9話 ページ11

お風呂場へと足を進めていたら

ガシっと誰かに手を掴まれた

貴「…？」

恐る恐る振り向くと厚が手を掴んでいた

その後ろに乱、今剣もいた

厚「前田を折ったって聞いたんだが、本当か？」

貴「！！

私が来た時には…前田はもう…」

乱「じゃあ、見習いさんを傷つけたって聞いたんだけど、それも主さんがやったの？」

それも…？

まるで私が前田を折ったみたいな言い方…

貴「自分で傷つけたんだよ
前田は見習いさんに折られた」

今「見習いさんはぼくたちにやさしくせってしてくれたんです！
そんなことするはずありません！」

貴「皆は、三年間、私と過ごしてきて、二日前に来た見習いさんを信じるんだね」

厚「あぁ
主は仕事ばかりで俺たちに何もしてくれなかったじゃないか」

乱「そうだよ！
もっとお話ししてくれる主さんが良かった」

貴「…」

今「そういうことですから、もうぼくらにかまわないでくださいね」

行こう！と言って去る3人

怒りや悲しみ、絶望が混じって吐き気や目眩がする

また信頼を失ったんだ

見習い側がまた増えたんだ

ダメだ

落ちる

目眩が限界になりその場に倒れた

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