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さとみside
莉「……も、うやだ…
さと、みくん。
ごめ、んね…」
ぐしゃぐしゃに泣き崩れた莉犬の顔は酷い。
『絶対に脱退』
こんな恐ろしい言葉は他にある?
莉「……ま、た。」
「え?」
莉「また、さとみくんに迷惑かけたっ…。
おれ、親にも捨てられて…。
リ、スナーにもっ、捨てられてっ……
今度はっ、メンバーも、なのかなっ…
迷惑、かけまくりだなぁ…w」
俺は思わず、莉犬に平手打ちした。
莉「……っ」
莉「怒るよね。面倒臭いよね。
……っそうなるのもっ、わかる、なぁ…」
「な……れ。」
莉「え?」
「なんだよそれっ!!
俺達が見捨てるとでも思うか?
か、彼氏の俺さえも!!」
「いつ…
いつ、俺達が莉犬を要らないなんて言ったんだよ!!」
「俺達の事を信じずに、
どこの誰かもわからないリスナーのことを信じのかっ……?」
莉「……っっ」
俺が強く言ったせいか?
また莉犬の涙が溢れてきた。
俺も…泣いてしまいそう。
莉「……俺。ね
最後にこれだけ、願いがあるの。」
莉「俺、さ」
『どっか遠いとこ行って、
死んでくる、ね』
。
「……俺も行く。」
莉「え?何言って……」
「なんで莉犬は俺の事置いていくんだよ。
俺は…やだ。
莉犬がいなくなるのなら、俺も一緒にいなくなる。」
莉「さとみ、くんっ」
「隣を歩くのも、生きるのも、死ぬのも。
俺は全部莉犬と一緒でいたいんだ。
莉犬がどんなに嫌がっても、行くから。」
莉「っ!ありがと、さとみくん…」
今日配信予定のことはTwotterで俺が中止を宣伝した。
秘密、と言ってたあのリスナーは音源を録っていたらしく、ネットでばらまいた。
秘密だって言ってたのに。
だからいやなんだ。
すごい再生回数。
これを莉犬に言ったらまた、抱え込んでしまうんだろ?
絶対に言わねぇ。
負担なんてかけたくもないから。
財布を持って、ナイフを持って
携帯を持って。
要らないものは全部壊していこう。
あの写真も。
パソコンも、電源を切って。
こんな今になったら、もう要らない。
これは
捨てられてしまった人殺しと、
ダメ人間の君と俺の旅だ。
莉犬と一緒に寝た。
隣ですやすやと眠る莉犬はやっぱり可愛い。
これは俺だけの秘密。
次の日
そして俺らは逃げ出した。
この狭い狭いこの世界から。
家族も、リスナーも何もかも全部捨てて君とふたりで。
遠く遠く、どこまでも2人で。
どこまでも。
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ひまぽよよん(プロフ) - AYA AYAさん» そうですかぁ……w (2019年6月6日 17時) (レス) id: 55e5f617c0 (このIDを非表示/違反報告)
AYA AYA(プロフ) - しーちゃんさん» そうなんですね!実はまた書こうと思ってるんです。内容は秘密ですけど。← (2019年6月6日 0時) (レス) id: 1e465f5902 (このIDを非表示/違反報告)
しーちゃん - ころちゃんの【あの夏が飽和する】聞いてから好きになったんですよ!(どうでもええ情報ww) 違うの書いてくれたら飛んできますww(?) (2019年6月3日 21時) (レス) id: d7e2af8772 (このIDを非表示/違反報告)
ひまぽよよん(プロフ) - AYA AYAさん» そうですかww (2019年6月2日 16時) (レス) id: 55e5f617c0 (このIDを非表示/違反報告)
AYA AYA(プロフ) - ひまぽよよんさん» いや!ダメですよw恥さらしですからw (2019年6月2日 16時) (レス) id: 1e465f5902 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AYA | 作成日時:2019年3月21日 18時