関西 J r のシンデレラ６ (ページ37)

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傷《正門side 》ページ37

『よしくんみてみて！』

嬉しそうに駆け寄ってくるA。

良「ん？どーした？」

俺の横にストンと座るとすぐに腕の包帯を取り始める。

取り終わって無言で見せてきた腕を見ると跡は残っているもののほぼ完璧に完治していた。

『へへっ、すごいやろ～』

自慢げに言ってくるAはここ最近で１番嬉しそう。

良「思っとったより早くて良かったやん！」

『でもな、この跡が気になるやろ？』

良「うん、ちょっと目立つな。」

『だからあんまり半袖の服とか着れへんな？』

良「ほんまやな… 」

Aはオシャレさんやから服とか靴とかアクセサリーまでこだわりがあってその日に決まった服を着るのに半袖を着ることが減って少し表情が曇る。

良「 …そんな顔せんでもAは何着ても似合うんやから大丈夫やで？、」

『ほんまに？』

良「ほんまやって！派手でもシンプルでも全部似合うのAぐらいしかおらんわ！」

するとニコッと笑って少し俯く。

『ありがと。』

そういってはにかむAはどこか悲しそうだった。