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帰り際、今日は寺辻先輩が用事で

残れないから、代わりにてっちゃんが

部室の鍵閉め係。



こういう時は、

わたしもボールの空圧を測ったり、

記録簿を書いたりして、

さりげなく待って、

2人で帰ることになってる。




「よしっ、全員帰ったし、

鍵閉めて帰ろっか♡さや♡」



優しい微笑みに、

今すぐ抱きしめてもらいたくなっちゃって、

彼に近づいた時だった。




「つっ、土田先輩いらっしゃいますか…!」




部室の外から女の子の声。



てっちゃんは「待っててね」とだけ言って、

外へ出て行く。



聞き耳立てなくても、聞こえてくる、

「好きです」の告白。



もちろんてっちゃんは断ってくれてるけど…。



……こんなの日常茶飯事。


……わかってるけど、わかってるけどー…。



…妬いちゃう。


しかも

こんな近くで告白の現場見ちゃったもん。


「ごめんね、おまたせ。」


てっちゃんが部室に戻ってくる。


女の子からもらったであろう、

手紙を持って。


「帰ろっか、さや。」


今までは見て見ぬ振りしてきたけど…。


「……やだ。」



今回ばかりは、身近に見ちゃったもん。


両頬をぷくーーって膨らませて、

てっちゃんに抵抗してみる。



「どうしたの、珍しいじゃん?♡


ヤキモチ妬いちゃって。」



そっぽむいてると、

てっちゃんに後ろから抱きしめられる。

・→←TETSUYA×先輩



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作者名:水果子 | 作成日時:2018年9月30日 22時

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