検索窓
今日:8 hit、昨日:0 hit、合計:12,565 hit

ページ12

お祭りの会場は、浴衣や私服の人だらけで

制服のまま来たわたし達は

すこし浮いているように感じた。



「さや、ほら、はぐれんように繋いどき。」



スッと伸ばされた手を握ると、

健二郎はニコッと笑って、



「さやの手は小さいなぁ。」


ってぎゅっと握り返される。


「〜〜〜っ///」


照れるわたしとは反対に、


いつも通りのように過ごす健二郎。



あくまで友達、なんだろうな…。



健二郎の余裕ある姿に、

少しずつ自信がなくなっていく。



「りんご飴、売っとるやん。



………さや?」


いつのまにか、涙が出て止まらなくなってた。



"健二郎の彼女"は、


こんな風にしてもらえるんだって思ったら、


とても羨ましくて、


わたしもなりたいって思っちゃった。


でもきっと、

わたし達はこのまま、友達同士なんだ。



「りんご飴買うたるから、な?


ちょっとそこで待っとき。」



そう言って、わたしを置いて、


人混みの中に入っていく健二郎。



…健二郎とこの関係を崩したくない


って思いと、


健二郎の彼女になりたい


って思いが錯綜して余計涙が止まらない。


啓「あれ、さやじゃん。」



人混みから少し離れたところで

健二郎を待ってると、

サッカー部の先輩、啓司さんに

話しかけられた。



啓「どうしたー?泣いてんじゃん。」


雑に袖でわたしの涙を拭う啓司さん。


啓「ひとりで来てんの?俺らと一緒に回…」


「いや、2人で来てますんで。」


啓司さんがわたしの頭をポンポンする手を、

健二郎が握って止めた。



啓「なんだよ〜、さや。


彼氏と喧嘩?」



…彼氏じゃない……っ


「違いますっ啓司さ…」



「そうです、俺の彼女なんで、


手ぇ出さんといてもらえますか?」




…健二郎…。


啓司さんは、あっそ、ってニヤッと笑うと、


先輩たちの集団とともに帰って行った。

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
50人がお気に入り
設定タグ:EXILE , 三代目 , SECOND
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:水果子 | 作成日時:2018年9月30日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。