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将吉×後輩 ページ1

9月の初め。


「「あ、雨の匂いがする。」」


下駄箱で

私が放った言葉が近くにいた男の子とかぶった。



グリーンのスリッパ。


…1年生かな。



「さやってば、また言ってる。」


「なんだよ、雨の匂いって。」



お互いの友達は、気づいていない。



けれど、私と彼は目を合わせた。



彼が、ニカッと笑う。



その笑顔が、あんまりにも無邪気で、

胸がぎゅっと締め付けられた。



だから、私もつられて笑った。



その日以来、

名前も知らない1つ下の彼とは、

会うこともなくなった。

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作者名:水果子 | 作成日時:2018年9月30日 22時

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