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「旦那様が、お迎えにいらっしゃってますよ。」
メイクさんに言われるがまま、
ドレスを持って立ち上がって
メイクルームを出た。
長い廊下には、
後ろ姿のケンチさん。
2人で選んだ、
少しグレーがかかってる黒色のスーツ。
「……健ちゃん。」
私の小さな声に、
ケンチさんが振り向いた。
その容姿に、思わず息を飲んだ。
「………っ/////」
「さくら……。」
…言葉にならないくらい、
ケンチさんはかっこよかった。
わかってた、このスーツが似合うことなんて。
でも、でも、こんなにかっこいいなんて。
「さくら、綺麗すぎるよ…。」
両手で顔を覆って、上を向くケンチさん。
その様子にクスクス笑ってると、
指の間からチラチラッとケンチさんの目が。
「…もーーー、綺麗すぎるじゃん…。」
くしゃっと笑う優しい目。
「…健ちゃんはかっこよすぎです。」
ケンチさんとの距離は
一向に縮まらない。
「わー…、ちょっともう俺ヤバイ。」
照れるケンチさんの元へ、
ソロソロと近づくと、
ケンチさんに思いっきり抱きしめられた。
「健ちゃん…っ、髪、解けちゃうからっ」
せっかくまとめてもらって、
キラキラなティアラまでつけてもらった髪。
「ごめんごめんっ」
慌てて、わたしの腕に両手を添える。
「綺麗すぎて、余裕なくなってた…///」
そんな風に照れるケンチさんも
かっこいい…////
「さくら…、キスしたい…。」
「…式まで我慢だよう、健ちゃん。」
「牛さんがいるところで
チューするんだっけ?(笑)」
「もー、今朝のことは忘れてよ〜」
そう言った瞬間、
ケンチさんが私のおでこにちゅっとキスをした。
「……////」
私の笑顔につられて笑ったケンチさんは、
そのまま手を差し伸べてくれる。
「行こうか、式場に。」
妙に凛々しく言うケンチさんに笑いながら、
わたしはその手を取った。
いつもより、ケンチさんの手が、
温かく感じた。
…式場に、牛さんがいませんように(笑)
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y - 続きみたいです!! (2018年10月20日 20時) (レス) id: f623d9940c (このIDを非表示/違反報告)
水果子(プロフ) - ななおこさん» コメントありがとうございます…!楽しんでいただけて、わたし自身とても幸せです( ; ; )!ぜひ、また次回作でも"楽しかった"と言っていただけるよう、がんばります(^^)応援ありがとうございました* (2018年10月4日 7時) (レス) id: 3b4df0cabc (このIDを非表示/違反報告)
水果子(プロフ) - きくりんさん» わたしも唯一の長編で、皆さまからこんなに愛された作品を完結させるのは、少し寂しいですが、次回作でもお気に入りの作品にしていただけるよう、がんばります…!!応援ありがとうございました(^^) (2018年10月4日 7時) (レス) id: 3b4df0cabc (このIDを非表示/違反報告)
水果子(プロフ) - brqpm394さん» コメントありがとうございます!( ; ; )楽しみにしていてくださったなんて、本当に嬉しい言葉です( ; ; )!!ちょこっとおまけを追加する時もあるかもしれません(^^)また次回作でもお会いできたら幸いです** (2018年10月4日 7時) (レス) id: 3b4df0cabc (このIDを非表示/違反報告)
ななおこ(プロフ) - すごく楽しかったです!!( ; ; )次回作も本当に楽しみにしてます(*^^*) (2018年10月4日 0時) (レス) id: 0674abe4da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水果子 | 作成日時:2018年9月24日 19時