Love is all ＊３【橘ケンチ】

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ケンチさんの隣に座って、

腕を絡める。



「今日、結婚式場に、

大量の牛がいる夢見ちゃったよ。」



わたしの発言に、

飲んでたコーヒーを

吹き出しそうになるケンチさん。




「あははっ、なにその夢、さくららしい(笑)」



「もうすぐで誓いのキスって時でね〜」



２人で笑い合う。




「…お互い、緊張してるんだね。」



ケンチさんの頭がわたしの頭に

コツン、と寄りかかった。



「…そういうことだね…///」



３ヶ月先だし、

まだまだだと思ってた結婚式。



だけど、時はあっという間に流れ、

今日はもう式当日。



昨日の夜は、

２人で今までのアルバムを見あって、

思い出を振り返ってた。



籍は入れてたけど、

式を挙げてから、

やっと結婚したって実感が湧きそう…。




「…このコーヒー、いい匂いだね。」



「甘めに哲也がブレンドしてくれたやつ。


…飲む？」



「うん。6時30分に出ればいいんだよね？」



「そうそう。まだ5時30分だし、余裕。」



ケンチさんは待ってて、というと、

コーヒーを淹れに行ってくれる。


画面に映る乳搾りの映像。


「…健ちゃん、ミルクコーヒーがいい。」


私の言葉に、彼は微笑みながら、

冷蔵庫から牛乳を取り出した。


…式、上手くいきますように。

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