Love is all ＊2 【橘ケンチ】

ケンチside ページ22

「あと撮影どれくらいかかりますか？」



もう約束の時間の21時を過ぎていて、

携帯も触れないから

彼女に連絡もできずにいた。




あと3時間で誕生日が終わっちゃう…。




「あと、、2時間半くらいかなあ。」



「2時間半っすか…。」




スタッフさんの言葉に絶望を感じる。



今日は、

予約した大輪の花束を、

マネージャーに取って来てもらって、

あとはシャンパンとプレゼントをもって

彼女の家に行く予定だったのに…。






12時過ぎても、行こう。



さくらの、とびっきりの笑顔が見たい。




哲「ケンチーーー、次のシーンとるよ〜！」





「はーい、今いく」



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結局さくらの家に着いたのは

誕生日の日付を超えた、

夜中の12時30分。



誕生日には間に合わなかったけど…、




怒ってるかな？


喜んでくれるかな？




どんな表情の彼女でも、


想像すれば全てが愛おしい。


早く会いたい、その一心で、


チャイムを鳴らした。

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