ケンチside ページ13
「さくらちゃんっていうの、
新しい彼女ちゃんのお名前は。」
ニコニコ笑う百合子。
「関係ないでしょ、さくらは？
いるでしょ？」
百合子には、合鍵を渡してない。
入れないはず。
「"さくらちゃん"か、どうかは知らないけど、
可愛らしい、女の子に、
ちょうどエレベーターで会ったから
きちんと伝えてあげたわよ？」
「…なにを？」
彼女は口角を上げながら、
俺の顔に手を伸ばす。
「健一郎、嫉妬心が欲しいからって、
他の女に手出すのは、
もうだめって言ったじゃない。」
「…それ、言ったの？さくらに？」
彼女の顔が一瞬引きつった。
「…怒ってる、の？
だって、よくあったじゃない！
その１人でしょ？！」
違う。
もう、百合子からの愛が欲しいなんて、
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「俺、言ったよね？別れたいって。」
「…っ、それは、初めてだったけど…、
でも、どうせ、すぐ終わるでしょ？！」
「終わらない。
でも、百合子、俺たちは、終わったんだよ。
…いや、
終わってたんだよ、ずっと。」
「ナニ言って」
「その指輪、誰にもらったの？」
「これは…っ、ブランドのCMで…その」
「今回のドラマの主演、誰からもらったの？」
彼女の動きが止まった。
「…違うよ…っ？！違う！
結婚したいのは、一緒にいたいのは、
健一郎だよ…っ！？」
泣き崩れる彼女。
「俺、愛しいって思いを、
いまの彼女に、初めて教えてもらった。
百合子じゃない。
もう、百合子に気持ちはない。」
泣きながら、俺の手を掴む彼女を振り払う。
本当にさくらがいないか、
探してる途中、キッチンにある調理しかけの
野菜が置いてあるのが見えた。
"なんで、
さくらとは食べたいものが
一緒なんだろうな〜"
「…百合子、来てたでしょ。さくら。」
泣き崩れる彼女に、
今までの凛とした面影はなかった。
「なにした？」
「なにもしてない…っ！
言っただけよっ、
…健一郎…、好きなの。愛してるの。」
「キャクホンカさんのとこ、
行ったら、たくさん愛してもらえるよ。」
俺の言葉に、彼女は、俺をキッと睨んで、
さっさとピンヒールを履くと、
「あんなパンピーの、どこがいいの？」
とだけ言い残して、出て行った。
啓司、大正解の答えじゃん。
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mana0703ex(プロフ) - ちょっと泣きかけちゃいましま( ; ; )笑！楽しみにしたいますね(*^^*) (2018年8月10日 0時) (
レス) id: 40439fe591 (このIDを非表示/違反報告)
水果子(プロフ) - mana0703exさん» ありがとうございます（ ; ; ）!!!初めてコメントをもらったので、感激してます（ ; ; ）!!まだまだ、作品も少なく、未熟ですが、読んできゅん！としていただけたら、嬉しいです(^○^)＊ 応援、コメント、ありがとうございますっ(*´-`) (2018年8月9日 22時) (レス) id: 3b4df0cabc (このIDを非表示/違反報告)
mana0703ex(プロフ) - 見つけてまた一気読みしてしまいました！楽しく読めました！！( ; ; )ほかの作品も読んでみようとおもいます！応援してます(*^^*) (2018年8月9日 14時) (レス) id: 40439fe591 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水果子 | 作成日時：2018年8月2日 14時
