夕暮れ、落ちていく…【青】 (ページ5)

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結局優勝したのはAのクラスで俺もゆまも肩を落とす

『2人ともそんなに落ち込まないで、ね？』

"ほら、笑って！"

カメラを向ける彼女の眉は八の字になっててなんでお前まで悲しんでんだよって可笑しくなる

｢だって〜！Aからのハグがー！！！｣

『ハグくらいしてあげるよほら』

｢ち〜が〜う〜！！｣

「いつまでも駄々こねてんなよ、ガキ」

｢はぁ？！あんたに言われたくないんだけど？！Aの前だからってカッコつけるなって！｣

「違ぇわ！」

これ以上悲しい顔したらあいつがもっと悲しむから

ただそれだけだわ

[Aー！写真撮ろー！]

『ぁ、』

｢行っておいで｣

構えていた腕を下ろしてこちらを見るけど涼太の一言でふにゃりと笑う

『うん、すぐ戻るね』

笑ってくれて嬉しいのに言葉に表せない感情が喉元をぐるぐる駆け回っていて気持ち悪い

俺だって近くにいるはずなのに何だか遠く感じる

｢翔太顔ヤバいよ？｣

「あ"？うっせぇ」

彼女の後ろ姿を探す

すぐに見つかってクラスメイトと笑い合う横顔にさっきまでの感情が洗い流されていく気分だ

数分後

クラス全員で撮り終わると彼女は輪から少し離れてカメラを構える

その横顔はさっきまでのあどけなさとは違って大人びていて……目が離せない

｢ガン見しすぎ｣

「……うっせ」