その瞳に秘めるものは Ⅲ 【ドラコ・マルフォイ】 (ページ32)

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〇新しい我が家ページ32

『ねぇ、ハリー』

ハ｢何？｣

『私の家に来ない？お父様もいるはずだし、悪い提案ではないと思うんだけど』

ハ｢いいの？｣

母｢残念だけど、今は無理よ｣

『お母様！？…と、犬？まさか』

母｢ｼｰｯ、ごめんなさいハリー。私達としても貴方を迎え入れたいのだけれど…今は少し事情があるの｣

真っ黒のロングコートを羽織ったレベッカが眉を下げてハリーの頭を優しく一撫でする

足元には大きな真っ黒の犬がいてハリーを見上げていた

間違いなくアニメーガスのシリウスだろう

ハ｢気にしないで」

『手紙朝昼晩書くわ』

ハ｢そんなに返事かけないよ｣

おどけた様子のハリーに少しばかり安心する

ハリーに手を振り母親の手を繋げばあっという間に家の目の前…

『え…っと、家に帰るんじゃないの？』

母｢言ったでしょう？事情があるの。今はここが貴方のお家よ｣

ロンドンの住宅街の一角

マグルが日常を過ごしているのが窓越しに微かに見えた

母が手を数回叩くとアパートが音を立てて動き出し1部屋分のスペースがゆっくりと姿を現す

母｢さぁ、入りましょう｣

唖然とするリアを他所に扉に手をかけるレベッカ

足元をグルグルと歩くシリウスの"ﾜﾌｯ!"という一鳴きにはっとする

恐る恐る中に入ると薄暗いものの綺麗な装飾が施されていた

シ｢2階にリアの部屋がある。荷物を置いてきなさい｣

『ｯ、びっくりした…分かった』

後ろから急に人間の姿に戻り声をかけるものだからつい体が跳ねた

シ｢荷物を置いたらすぐに夕食にしよう｣

母｢そうね、コレットとクリーチャーが美味しい料理を用意してくれてるわ｣

『ん？クリーチャー？』

知らない名前に疑問を投げかけるも｢後で｣と返されて渋々2階への階段をゆっくりと登った