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白い光が十七輪 ページ17

登りきったところで後ろを着いてきていたAがダッと走り出す

煉「アッ!走ると危ないッ」





『煉獄さん!夕日すごい綺麗ですね!』



煉「ッ」


そう言って振り向いた彼女は言葉にできないほど可憐で、美しかった




『ここの薔薇ってずっと咲いてるんですかね?しかも全部赤薔薇だ』


煉「そうだな」




ふと園の中心にあった白百合を見れば昨日の輝きは衰えていた


近づいてそっと手を添えれば今にも枯れそうだ

煉「昨日はあれほどに綺麗だったのに…」

『煉獄さん?……どうかしたんですか?』


煉「いや、この白百合が枯れそうで」
『白百合?…そこには何も無いように見えますが』


煉「?!」


Aにはこれが見えないのか?

何故……


『!!、ゴホッ、ッゴホ』

煉「A!?どうした?!」


太陽が沈み始めた頃

急にAが苦しみ出した


『ゴホッ、分か、りませゴホッ、ん……急に、苦しく』

煉「無理に喋っては駄目だ!」


一体どうして?


彼女の横に咲く白百合を見ると先程よりもかなり萎れている

今にも花弁が散ってしまいそうだ



煉「……」

まさか


これが彼女の"命"なのか?


だがどうすれば






太陽は沈み、月が登り始める





彼女を寝かせようと抱き上げた時


自身の懐から何かが落ちた



『……それ、簪?』


〈煉「夜美咲は要らないと言っていたが俺が気に入ってな!君に付けて欲しい」〉


『何、これ』

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作者名:かるーあ | 作成日時:2019年12月23日 21時

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