谷地姉は妹を溺愛している (ページ13)

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協力ページ13

雪｢そういえばマネローテするの忘れてたぁ｣

1日目のお昼休憩中。

集まってご飯を食べている時、おもむろにそう言ったのは梟谷のマネさん。

確か、白福さん。

雀｢あ、人数合わないからしよって言ってたんだっけ｣

清｢今からでもしようか？｣

雪｢うーん…今日はこのままで、明日からにしよ｣

めんどくさいし！と付け足す白福さんは、ちゃっかりしてる。

マネも誠実真面目なだけではやってけないんだな。

『白福さん』

ご飯を食べ終わって2人で皿洗いをしている時。

愛莉も仁花もその場に居ない時に私は白福さんに声をかけた。

雪｢ん～どうしたの｣

『…申し訳ないんですが、マネローテの時、仁花が烏野担当にならないようにしてやってくれませんか』

雪｢構わないけど、理由聞かせてほしいなあ｣

『…あの子を良く思ってないメンバーが居るので』

しんどい思いはしてほしくなくて、と言うと、納得してくれたらしい。

分かった、と真面目な顔で言ってくれた。

雪｢ふふ…良いお姉ちゃん｣

『そんなええもんでも無いんですねこれが。あ、せや。この事は一応皆さんには内緒で』

雪｢…もしかしてさ、愛梨ちゃんだったりするのかな｣

なんと。

白福さんはぼんやりしてそうに見えるけどなかなかどうして勘が鋭いらしい。

これは、味方に引き込むチャンスかも。

『…白福さんだけに教えるんですけどね』

雪｢…ひっどい｣

事の始まりから今まで全てを話すと、白福さんは嫌悪に顔を歪めた。

そんな顔もできたんだ。

『そういう訳で、選手らの練習は邪魔せんようにあいつを潰すのが私の目的です』

雪｢そういう事なら、私もやるよ｣

『ダメです』

これは私たち姉妹と烏野の問題だから。

そう言うと納得できないという顔をした。

雪｢協力人は多い方がいいでしょ｣

『正義感は時に身を滅ぼしますよ』

雪｢…私が巻き込まれるのが嫌なの？それとも首を突っ込まれるのが嫌？｣

『…まあ、前者やけど』

仁花も言ってたけど、こんなの他人からすれば些末な問題だ。

だからこんなのに巻き込まれるのはただの損だし、先輩たちに迷惑をかける訳にはいかない。

雪｢私が出来ることだけでもやりたいの。…ダメ？｣

『その顔は反則でしょうがぁ…！』

きゅるん、と効果音がつきそうな可愛い顔をする白福さん。

討論の末、押し負けた私はついに白福さんに協力を求めた。

雪｢悪女潰しだ～！｣

『ヘンな人…』