ホークス2 ページ36
『そろそろお開きにしますか』
｢そうですね。ちょっとダラダラ飲みすぎました｣
ホークスがいると飲みすぎて駄目ですねと柔らかく笑う。
その気がないならどうかそんな言葉を向けないでほしい。
俺を含め、男なんて単純なんだから、そんな一言で勘違いしてしまう。
｢じゃあ私こっちなので｣
『送りますよ』
｢毎回悪いですよ｣
『遠慮せんでください。俺がしたくてするだけですんで』
なら、と申し訳なさそうに了承してくれる。
俺たちと同じ、飲み帰りのようなサラリーマンやカップルが道行く大通りで、特に何かを話すわけでもなくゆっくり歩く。
この何でもない時間も好きだから、俺は飲みの帰りは彼女を必ず家まで送る。
年甲斐もなく純粋な恋愛をしてると時々恥ずかしくなるけど、彼女の側にいられるならそれでいい。
『…あ、もう着いちゃいましたね』
彼女が住んでいるマンションが見えた。
じゃあ俺はここで、と彼女に手を振った。
送り狼してやりたいところだけど、嫌われて今の地位を失えば全てが水の泡。
それにそんな理性のきかない男に成り下がるのは嫌だ。
｢鷹見さん｣
しかし背中から切ない声が聞こえて、振り返らず帰れる者など存在するだろうか。
否、いない。
『…どうしたんです？』
｢この腕時計覚えてます？私が独立した時お祝いって言って貴方がくれたやつです｣
『当然。今日も着けてくれてたんですね』
｢振られる度家に帰ってちょっと泣いて、この時計みて貴方のこと飲みに誘うんです。…ね、鷹見さん｣
もう酔ってないんですけど、と確信犯めいた顔でにやり笑う。
ああもう、策士だ。
最初から気づいててやってたって言うのか。
特大のため息をついてAさんの体を羽と両腕で包み込んだ。
『ズルいですねあんた』
｢誰が言ってるんです｣
『…好きです、ずっと。ずっとAさんのことしか見てない。ね、俺と付き合って』
｢幸せにしたいじゃないんだ？｣
『言ってほしい？』
じゃあおねだりして、と頼んでみれば、少し悩む。
そして襟を引っ張って頬に軽くキスをした。
｢これじゃだめかな｣
『本っ当ズルい！どこでそんなん覚えてきたと？！』
｢前の前の人って言ったら？｣
『公安の権限でそいつ逮捕する』
｢職権乱用やめな｣
くすくす腕の中で笑う温もりに愛おしさで爆発しそうになる。
夢じゃない、Aさんはここにいる。
『幸せにする。絶対離さん』
｢うん、私も｣
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Lynn - Lynnだよ。リクエスト追加で、ナイトアイ様お願い。ナイトアイ様と夢主（自分）は夫婦関係でいたいから、呼び方はダーリン ハニーでお願い。コメントはタメで大丈夫。自分もヒロアカ見てるから。返事と更新待ってるよ (2023年2月7日 17時) (
レス) id: 3d10a0695d (このIDを非表示/違反報告)
つか(プロフ) - ネココアさん» ありがとうございます！推し様かっこよく書けていたみたいで何よりです♡ (2023年1月20日 1時) (レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
ネココア - 推しがかっこいい！！面白かったです！！！ (2023年1月19日 22時) (レス) @page45 id: 429eb29e9c (このIDを非表示/違反報告)
つか(プロフ) - シュウマイ美味しいさん» ご感想とリクエストありがとうございます！！とても嬉しいです♡天喰くん書かせていただきました！勝手に同級生にしちゃいましたが書くの楽しかったです！ありがとうございました！ (2022年11月7日 13時) (レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
シュウマイ美味しい - 面白かったです。できるなら天喰先輩お願いします🙇♀ (2022年11月5日 19時) (レス) id: 92bc3ece60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つか | 作成日時：2022年10月9日 17時
