爆豪勝己 ページ1
不意打ちで背中をなぞる
爆｢…｣
共有スペースで真面目に課題をこなす彼。
まだ終わってもいないのにソファで女の子たちと談笑していると、爆豪の後ろ姿が目に入る。
真剣に取り組んでいるのが顔を見ずとも伝わる。
私より白くて、少し華奢なうなじが輝いていた。
本当になんとなく、思い至っただけ。
魔が差したというやつ。
右手の人差し指を伸ばし、胸椎あたりからうなじまでひと息にするりと撫でた。
途端、ビクッと肩を揺らして首を抑えながらこちらを向く。
その顔は突然大きな音が鳴った猫みたいな顔で、無言で2秒ほど見つめ合ったあと、ふっと笑いが零れてしまった。
爆｢てっ…め、こンのクソ女！！何しとんだテメェ！！｣
驚いてしまったことが恥ずかしかったのか、それとも悔しかったのか。
ビキビキという効果音と共に怒号が飛んできた。
麗｢ちょちょちょ！何やってんのAちゃん？！｣
上｢ははっ、度胸あるぅ｣
耳｢気になったって…いやいやだからって何でよりによって爆豪なんだよ。それこそ緑谷でいいっしょ｣
命知らずなんだかバカなんだか分かんないねと呆れられた。
そんな周りの呆れなぞいざ知らず、当の爆豪は怒りが収まりそうにない。
爆｢意味不明な行動で俺の時間取ってんじゃねえ死にたいんかクソが！！｣
切｢爆豪言い過ぎ｣
峰｢なんだ？感じちゃったのか？｣
爆｢ブッコロス！！全員並べや！！｣
峰田の言葉に反論しないということは肯定と見なしていいのだろうか。
あんなので感じちゃうなんてドーテー？と笑いながら言うとまた怒り狂って暴れ出す。
委員長が止めに入って来なければ、消灯時間まで爆豪の大暴れは続いただろう。
爆｢…チッ｣
瀬｢もー…Aは煽りすぎだし爆豪は暴れすぎ。でも今回はAがわりいんだから反省しろよ？｣
緑｢うん…僕にとばっちり来てるし今度からは2人の時にやってね…｣
緑谷の言葉通り、たまたま爆豪と2人になった時、私は懲りずにまた同じことをする。
しかし同じことが2度この男に通用するわけがないというもので。
そっと手を伸ばしたタイミングで手首を掴まれた。
爆｢はっ、バレねえとでも思ったのかよ｣
思ってたと笑うと、掴まれた手首からする、と二の腕にかけて優しくなぞられ、思わずビクッと体が跳ねる。
その反応を見て満足したらしく、ぱっと手を離された。
爆｢仕返し｣
べっと舌を出して笑う姿は年相応で、ただの16歳の顔だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 22人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Lynn - Lynnだよ。リクエスト追加で、ナイトアイ様お願い。ナイトアイ様と夢主（自分）は夫婦関係でいたいから、呼び方はダーリン ハニーでお願い。コメントはタメで大丈夫。自分もヒロアカ見てるから。返事と更新待ってるよ (2023年2月7日 17時) (
レス) id: 3d10a0695d (このIDを非表示/違反報告)
つか(プロフ) - ネココアさん» ありがとうございます！推し様かっこよく書けていたみたいで何よりです♡ (2023年1月20日 1時) (レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
ネココア - 推しがかっこいい！！面白かったです！！！ (2023年1月19日 22時) (レス) @page45 id: 429eb29e9c (このIDを非表示/違反報告)
つか(プロフ) - シュウマイ美味しいさん» ご感想とリクエストありがとうございます！！とても嬉しいです♡天喰くん書かせていただきました！勝手に同級生にしちゃいましたが書くの楽しかったです！ありがとうございました！ (2022年11月7日 13時) (レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
シュウマイ美味しい - 面白かったです。できるなら天喰先輩お願いします🙇♀ (2022年11月5日 19時) (レス) id: 92bc3ece60 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：つか | 作成日時：2022年10月9日 17時
