相席4(大学生) ページ4
『なんでここに露伴がいるの』
私場所教えたっけ？とよく回らない頭で思い出す。
酔っ払っているからだろうか、教えた覚えはないんだけど。
岸｢そんなことも覚えてないのか。さっきメール送ってきただろう、誤字脱字だらけのさァ｣
『…送ったわ』
言われてみれば送った、そんなメール。
だめだな、酔っ払うとろくなことをしない。
岸｢というわけだから。連れて帰るけど、構わないよな｣
｢え、ああ…｣
岸｢…次から彼女を誘う時は僕という恋人がいるってことも考慮してからにしてくれよ｣
手は出すなよという意味だろうか。
あの露伴が他の男を牽制している、私から。
その時私は、驚きとか反省よりも、嬉しいという気持ちが前面に出すぎたかもしれない。
露伴は私の顔を見るときゅっと眉を寄せて小さくため息をついた。
岸｢全く…僕の家でいいだろ、君の家より近いし｣
『ん』
｢ちょ、ちょっと待って！本当にAちゃんの彼氏さんなの？｣
露伴が私を連れ出そうとした時、一人の女の子が声をあげた。
さっき私に席変わってって言ってきた子じゃないか。
岸｢そうだけど？何か問題でもあるのかい｣
｢そ、そんな話今まで一回も｣
岸｢気を遣ってるだけだ。僕はチョイと有名人だからな｣
そんなことしなくてもいいのに、とぼやく声が聞こえる。
酔いと眠気が回って、彼らが話している内容が頭に入ってこない。
岸｢もういいかな。眠そうだから連れて帰りたいんだけど｣
｢ゆ、有名人って…Aちゃんが、あなたみたいな人と？｣
内容は頭に入ってこない。
だけど今の言葉ははっきり聞こえた。
つまりどういうことかと言うと、あなたみたいな人とAちゃんなんかが恋人関係？ってことらしい。
数合わせに呼ぶだけじゃ飽き足らず、そんな風に私を侮辱するなんて。
岸｢何が言いたいんだ｣
｢…な、何でもないけど…世の中色々あるなって｣
岸｢…君に言われる筋合いはないな。いいか、よく聞け｣
ぐっと私の肩を抱いて彼女を指差す。
岸｢彼女を恋人に選んだのは僕だ。君は彼女だけじゃなく僕まで侮辱するってのかい？｣
｢そっ…んな、つもりは…｣
岸｢は、どうだかな｣
じゃあなと背を向けてその場から立ち去る。
無言で歩く露伴の背は、広くて頼もしかった。
『ね、今日は泊まっていい？』
岸｢酔っ払いに手は出さない｣
『チッ、チャンスかと思ったのに』
岸｢下品も大概にしろよ君…｣
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しゃけなすび - 更新されてる！尊みが深い！主人公の包容力ｪ．．．お体に気をつけて、更新頑張ってください！！ (2022年9月28日 20時) (
レス) @page10 id: e3cfd56ac4 (このIDを非表示/違反報告)
つか(プロフ) - しゃけなすびさん» ありがとうございます〜！！！ながらく止まってましてすみません… (2022年9月28日 4時) (レス) @page9 id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけなすび - はい最高~~~~~。熟年すぎるだろこのカップル。なんなのも~~~~。尊すぎる~~~~~。そしてそんな尊みが深い作品を書いてくださってるつかさんに感謝しかありません。ほんとに好きです...体に気をつけて頑張ってください！ (2022年6月27日 17時) (レス) @page8 id: e3cfd56ac4 (このIDを非表示/違反報告)
つか(プロフ) - Nologic_jcatさん» ありがとうございます〜！！見てくださると…思っていましたよ……… (2022年6月17日 14時) (レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
Nologic_jcat(プロフ) - 過保護気味露伴になってるのホント喜んで泣いちゃう勢いです……、好きです。神作品の続きをありがとうございます…、 (2022年6月16日 1時) (レス) @page7 id: 43713de11f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つか | 作成日時：2022年6月13日 0時
