救出 ページ2
st緑
お互いに何処にいたのか、その場所の様子など情報交換をしていた時。
耳が裂けるほどの爆音が鳴り響き建物が横に揺れた。
たった一瞬の出来事だが、最悪の事態が起こった予感がする。
「びっくりした…。」
「…地震じゃ、ないですよね?」
ラウールが立ち上がりながら尋ねた。
皆で周りを確認していると、グラウンドに大きな破片が散らばっている事に気付いた。
「あれって…。」
「あ、おい!慎太郎待って!」
ドアを開け足元に注意しながら再びグラウンドに向かった。
「…え。」
「う…嘘だっ…。」
目の前の現状に言葉が出ない。
空いた口が塞がらないとはこの事だ。
「…ふっか!北斗!樹!」
岩もっちゃんが叫んでもその声は彼らに届いていないだろう。
少し前まで立派に建ってあった体育館が見るも無惨に崩れている。先程の爆発音は体育館の爆破した音だとすぐに分かった。
…そして、あの3人がこの中にいる事も。
「…うそだろ…。」
膝から崩れ落ち、自分でも分かる程情けない声が出た。
その時、肩を叩かれ顔を上げるとラウールと目が合った。
「何してんすか慎太郎くん!探しに行きますよっ!!」
「でも…。」
「大丈夫ですって!!僕たちが信じないとダメでしょ!!」
ラウールの瞳も微かに潤んでいる。
そうだ、ラウールだってふっかの事が心配なんだ。
隣を見ればきょもも目黒に手を引かれている。
「ごめん…。そうだね、行こう…!」
3人とも、負けんなよ。
今助けるから。
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あんこ(プロフ) - 柑橘さん» コメントありがとうございます!不定期更新になりますが気長にお待ちいただければと思います♪ (2022年11月3日 10時) (レス) id: 5e6bf3d23b (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - とても面白かったです‼これからも頑張って下さい‼続きみたいです!お願いします! (2022年11月2日 6時) (レス) @page8 id: 0e4755acad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんこ | 作成日時:2022年10月2日 20時