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st桃
身をかがめながらグラウンドを通り抜け校舎に入ろうとした時。
「おい!待って!」
聞き覚えのある男らしい声。振り向けば耳がピンと立っているウサギを抱えた岩もっちゃんの姿が。
「照…!それに康二も!」
「え!?このウサギ康二なの!?」
「せやけど?なんや、文句でもあるんか?(笑)」
「…いや、イメージぴったりすぎて。(笑)」
「なんやねんそれ!」
「話は後で。中に入るぞ。」
岩もっちゃんを先頭に校舎の中へ足を進める。下駄箱に背を向け腰を落とす。
みんなが屈んだ所で目黒が声を発した。
「岩本くん。ふっかさん達は?」
「今北斗がだいぶ気持ち的にも体力的にもきつそうなんだ。」
「え、北斗が…?」
「俺たち、最初図書室に隠れてたんだけど、北斗が気持ち悪くなってなかなか動けなかったんだ。でもあいつらに見つかって、今は体育館に隠れてる。」
心配していたけど、想像以上に弱っていることが話から分かる。そうなると樹だって北斗のことでいっぱいいっぱいなはず。
「岩もっちゃん、北斗のこと…もちろん樹も。守ってくれてありがとう。」
「康二もありがとね。」
率直に感謝の言葉を述べた慎太郎。
素直な彼に触発され俺も感謝の気持ちを伝えた。
「これからどうします?」
「俺たちは戦うつもり。結界の唯一の出口を探し出すよ。」
「俺たちも出口を探そうってなってとりあえず移動して来たんだ。」
ひとまず俺たちが合流出来てよかった。
あとはジェシー達と出会えればいいのだが。闇雲に出歩くのも危険だ。
無事にいてくれ…と心の中で願った。
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あんこ(プロフ) - 柑橘さん» コメントありがとうございます!不定期更新になりますが気長にお待ちいただければと思います♪ (2022年11月3日 10時) (レス) id: 5e6bf3d23b (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - とても面白かったです‼これからも頑張って下さい‼続きみたいです!お願いします! (2022年11月2日 6時) (レス) @page8 id: 0e4755acad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんこ | 作成日時:2022年10月2日 20時