スマイルください！【zm】 (ページ5)

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スマイルが5個ページ5

約束通り、朝練終わりにコネシマにゾムのバイトの話をすれば昼にはコネシマの友達には広がったようで、昼終わりにゾムが「ばらしやがって！」と怒ってやってきた。

『ごめんごめん。そんなに広がるとは思ってなくて……。てか、コネシマはバイト先知ってたんじゃないの？』

「教えとる分けないやろ！1番馬鹿にしとくる奴らに！」

もぉ、と机に項垂れるようにしゃがみこんだゾムにお菓子いる？と朝練前にコンビニで買ったお菓子の箱を差し出せば全部取られた。

それ慰謝料代な。それで許してくれ。

「こんなんで許さんわ」

『心読まないでもらっていいかな』

「読んどらんわ」

モグモグお菓子を食べながらゾムは次の授業の準備を始める。お昼の後って眠くなるから授業じゃなくて昼寝をさせて欲しい。

『ごめんね、ゾム。別にわざと言いふらした訳じゃなくて…』

「……知っとる。1週間、俺にお菓子貢いでくれたら許したるわ」

『安いやつー』

軽口を叩けばノートでコツン、と頭を殴られた。
大袈裟に痛がるフリをすればそんな痛くないやろ、とケタケタ笑われる。

『そういえば、なんでバイトなんて始めたの？前行った時はだるいーって言ってた癖に』

「まーなーー。色々あんねん」

『その色々を聞いてるんですけどぉ』

あと1分で先生来るで、とあからさまに話題を逸らされた私は少し機嫌が悪くなったけど、言いたくないこともあるか、と大人しく教科書を出した。

『あ、やべ。教科書忘れた。ゾム、』

「絶対見せん」

……心狭いヤツめ。ばーか。