続き ページ47
コネシマは高いため小さいAに視線を合わせるようにしゃがみ、真っ直ぐAを見て尋ねる。そんな事すると思ってなかった他のメンバーは驚いた顔でコネシマを見た。黙り続けているAにグルッペンは今までの行動を思い出し、
「発言していいぞ。」
と告げると、
『僕は、主にゾムと言う人の命令に従うように言われた。』
とAも真っ直ぐにコネシマを見てそう答えた。
「…なら、そうなんとちゃう?」
コネシマはAから視線をグルッペンに移し、真っ直ぐグルッペンの方を見る。
あぁ、わかった。
「コネシマに似とるんやな。」
意図せずに出たその言葉にその場にいた全員がグルッペンの方を見る。
「グルちゃん…?それどういう事?」
いつの間にか盗み聞きしていたらしい鬱が声を発すまで全員が黙ったままグルッペンを見ていた。考えていたことが口に出ていたことを知ったグルッペンは恥ずかしそうに頭を搔く。
「いや、この子が俺を暗殺しに来た時にどこかで見たことがあると思ったんだ。…この透き通るような水色の瞳を。……コネシマに今じっと見られてわかったわ。お前と同じような目しとる。」
そう言われたコネシマは何か考え込むようにAの方を見、見られているAは反応すること無く主であるグルッペンを見つめていた。
「…確かに、この子、シッマのお母さんに似てへん…?」
鬱の言葉にあんまりコネシマの両親の事を覚えていないというよりそれほど顔を見た事がないシャオロンとゾムは首をひねり、グルッペンは少女をじっと見て
「確かにそうかも知らん…。」
と呟いた。コネシマは
「母親なんておらんって言いおるやろ。」
と言うが、どこか心ここに在らずと言う感じである。
「シッマの母親ってあれやんな…。この国の元皇后よな…?俺らは貧民街出身やし見たことないわ。」
「せやな…。俺ら革命に参加したけどそんな皇族の始末には参加せんと前線で王国軍と戦う方が多かったし、その辺は俺らより大先生とかグルッペンとか…勿論シッマの方が知っとるはずやからな。グルッペンはどう思う?」
「コネシマは確か父親…つまり皇帝似やった。金髪も顔のパーツもどことなく似とる。で、母親…なぁ。確かに皇后は銀髪やったし、ツリ目気味な所も表情筋が仕事しなそうな所も似てるかも知らんな…。最期に見たの10年くらい前やからあんま詳しくは覚えとらんけど…。」
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ムッチャまっちゃ - 天才ですか?天才なんですか?simaさんのお話すごく面白いです! (2022年8月28日 12時) (レス) id: 41cf5c918b (このIDを非表示/違反報告)
紲那(プロフ) - simaさん» 大丈夫です!僕もナマケモノなんで!! (2022年8月21日 20時) (レス) id: 280664fa32 (このIDを非表示/違反報告)
sima(プロフ) - 紲那さん» なるほど!!私ナマケモノ更新ですけど大丈夫すかね、、頑張っては見ます、、 (2022年8月21日 12時) (レス) id: 1f73607c6b (このIDを非表示/違反報告)
紲那(プロフ) - simaさん» simaさん、コメントありがとうございます!募集企画っていうのは簡単に言うと、参加者を募集して合作する……みたいな企画です!めちゃくちゃ簡潔で申し訳ない…。企画できるように頑張ります! (2022年8月21日 12時) (レス) id: 280664fa32 (このIDを非表示/違反報告)
sima(プロフ) - 募集企画すぐ飛んでいきやす!募集企画の意味分かんないけど((ボソッ あの、、募集企画ってどんなものか教えてください、、でもどれにしろ絶対飛びに行きます!!!! (2022年8月17日 20時) (レス) @page25 id: 1f73607c6b (このIDを非表示/違反報告)
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