【wrwrd】アルバイトに来る高校生を「がんばえ！がんばえ！」って応援していたら渾名が幼女になっていた件について【syp】【完結済感謝】

【番外編】映画デート1 ページ29

付き合い始めた日から2日後、私は塩戸くんとグルッペンさんから貰った券に書かれている映画を見に来た。グルッペンさんが渡してきた券の映画はアメリカの恋愛映画である。普段洋物のしかも恋愛映画なんて私は見た事ないし、塩戸くんも初めて見ると言っていた。映画なんて友達か家族とアニメ映画しか見た事なくて、初めての体験にドキドキしっぱなしだった。

大きめのポップコーンと飲み物を購入し、シアターの中に入る。恋愛映画だからなのか、カップルで来ている人も多く、それだけで私は恥ずかしい気持ちになる。

「もし嫌になったら別に俺らがお金払った訳とちゃいますし、抜け出しても良いですからね。」

塩戸くんはそう言ってくれたが、グルッペンさんが私達の為に買ってくれたのだ。その好意を無駄にする訳にはいかないだろう。そう腹を括って席に座る。最悪、ポップコーンに逃げればいいのだ。そう自分に言い聞かせた。

今回の映画は私でも題名は聞いたことあったので割と有名な方だと思う。しかしまぁ、内容まで知っている訳ではないので楽しみでもあった。

映画が始まり最初は良かったのだ。対立している組織の惹かれあってはいけない2人が惹かれてしまい、悩んでいる、すごく同情してしまうような内容。直ぐに私は話の中に入り込んで行った。しかし、話の途中の中で主人公とヒロインが…その深い方の、キスをするあたりで私は

『ひっ』

と言う声にもならなかった叫びをあげてしまった。海外の恋愛映画ってことである程度心の準備はしていたはずなんだけど、やっぱり私にはまだ早いらしい。直視出来なくって目を覆う。やっぱり恋人ってこういうことするものなのだろうか。まだまだ付き合ったばかりで早いと思っていたけど、ゆくゆくはそういう事も考えないと行けないのだろうか…そういう考えがぐるぐると頭の中を駆け巡り、映画の内容に集中できなくて、気がつけば私はポップコーンにそれほど手をつけないまま映画が終わっていた。

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