9−1＝9

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目黒side





朝、起きて



またかよ


と一言呟く。




最近全然体調が良くなくて


それも全部自分の体調管理の甘さが原因だって
分かってるけど



今日は

大丈夫って自分に嘘をつく気にもなれなくて




マネージャーに


《ごめん、風邪で休むって伝えてといて》




とだけ送って

ベットに逆戻り。





二度寝していると携帯が震え出して


画面には『岩本くん』の文字。




｢…………もしもし｣




｢もしもし、風邪って聞いたけど大丈夫か？｣




｢……まあ、一応全然大丈夫っすけど………けほっ…｣




｢大丈夫って…咳してるし、何か必要なのとかあったら仕事も終わったし家行くけど｣




｢……えっ、もう仕事終わったんすか？｣




｢もうってか6時だけど……もしかしてずっと寝てたの？｣




｢…………じゃあ……薬と水お願いします…｣



｢なるべく急ぐから鍵だけ開けてて｣




｢……っ、…………わかりました…｣





しばらく電話していた。



だけど、

急に気持ち悪くなって電話を切った。





5分くらいベットにうつ伏せで寝ていると、
岩本くんが


"鍵だけ開けてて"



と言っていたことを思い出した。




なんとか体にムチを打って


開けたのはいいものの



玄関で力尽きて

対抗もせずにそのまま意識を失った。

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