＊隣のキム家＊2 (ページ28)

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『どこ行くの？』

JN「んー…もうすぐ着くよ。」

ユンギが運転してきた車に乗せられて、ソクジンの運転でどこかに連れて行かれる私

電話は毎日していたけど、久しぶりのソクジンに内心バクバクしながら助手席に座る

JN「毎日電話してたけど…やっぱり会うとちょっと緊張するね。」

『…うん、前は毎日一緒にいたのにね。』

なんだ、ソクジンも同じ気持ちだったんだ

変なの、ってふたりして笑い合って、そこからは不思議と一緒にいた頃の空気に戻って色々と話し合ったりして

JN「着いたよ。」

『ここって…』

しばらくして着いたのは、

4年前ソクジンが告白をしてくれた、あの小さな丘だった

JN「懐かしいー！」

『私も久しぶりに来たけど…この時期は桜が綺麗だね！』

丘の上まで登ればちょうど桜が満開で、時折吹く風に桜の花びらが舞い落ちて、思わず見惚れてしまう

『素敵……あれ？ソクジナ？』

しばらく桜を眺めてから振り返ると、さっきまでいたはずのソクジンがいなくなっていた

『もう…どこ行ったの…？』

JN「A。」

『ちょっと、どこ行って…！』

ソクジンの声がする方を向けば、そこには

真っ赤な薔薇の花束を持ったソクジンが立っていた

JN「前も言ったけど、小さい頃から僕の気持ちは変わってないよ。

…僕と、結婚してください。」

『……はいっ…』

差し出された花束を受け取ると、涙の向こうにいつも通り耳まで真っ赤にしたソクジンが見えて、思わず笑ってしまう

JN「笑わないでよ…！緊張したんだから！」

『いつこんなの用意したの？』

JN「ユンギに頼んで、車のトランクに入れておいてもらったんだ。」

『そうだったんだ……嬉しい、ありがとう。』

JN「もう少しゆっくりしたい所だけど、みんなも待ってるし…帰ろうか！」

『うん！』