【文スト】素敵帽子の溺愛する彼女は最強無敵の電撃姫

電撃×31 ページ33

男はあてに手を飛ばして来る。

男の表情が変わる。

子供がする様な、願いがもう少しで叶う時の、喜びが抑えきれない子供の様な無邪気な笑み。

「何か、欲しいものはないのかい？なんでもあげよう」


此奴は、何を言っているのか

『今望んでいるものを手にして、

何の得があろうか。

それは夢や、

瞬間の出来事や、

泡のように消えてまう

束の間の喜びでしかあらへん。』



懐に隠してあった短刀を取り出す。


もとより、こないな無粋な男のも後に行き一生虐げられるつもりはない。


昔はこんな気持ちはなかった。でも中也と一緒に過ごすうちに思ってしまった。

この人以外の元に行きたくないと。


だから…こいつを殺して＿＿わたしも、死ぬ。


チャンスは一度きり。異能制御の鎖を嵌められた状態では電撃は使えない。単純な力勝負では押さえ込まれれば太刀打ちできない。


やるなら…今しかない。

短刀を抜き男に刺した、…はずだった。

電撃×32→←電撃×30

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
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