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静かな下駄箱に足を踏み入れ上履きに履き替える
いつもは賑やかな玄関も３年生がいないだけで静寂が訪れる
小「濱ちゃん、大学行くって、今日願書出しに行ったらしい」
「濱田先輩行けるとこあるんや」
小「ふっそれ思ったわ」
「受かったらお祝いしてあげなきゃね」
小「受かったらなー、心配やけど」
それから少し沈黙があり名残惜しそうに繋がっている手を眺める
小瀧くんってなんか子犬みたい
正直で真っ直ぐで、
楽しかったら嬉しそうに笑顔を見せ悲しかったら寂しそうに眉をひそめる
私の心もその姿に惹かれたんやろう
……なんて本人に言ったらすぐ調子乗るから言わへんけど
「小瀧くん、後でな」
小「おん、後で」
ふうっと深呼吸をしてゆっくりと手を離す
１年生と２３年生の教室は分かれていて、
下駄箱から右は１年生、左は２、３年生
なんで分かれてるのかハッキリとした理由はわからへんけど
きっと学食が近いからであろう
１年生は1番遠い場所に位置するのが決まりだから
授業が終わるとマンガのようにダッシュで私達の教室の前を通り抜けるのを見たことがある
私はお弁当やからあんまり行かへんのやけど
小瀧くんの後ろ姿になぜか少しだけ
寂しさを感じたのは気のせいだろうか
………きっと私は重症
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作者名：horn♪ | 作成日時：2016年9月8日 12時
