伸ばした手 2 (ページ21)

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小「かっこよかった？俺」

「……まあまあ」

小「え、え、え」

「なに、」

小「一応かっこよかったって事って受け取ってええん！？」

「……そーゆうことにしといてくださいな」

よっしゃっと拳を作る小瀧くん

誰もいなくなった広場を見下ろしながら

私たちは夕日を見つめてる

……何回目やろ

こうやって夕日に照らされる彼の横顔を見るのは。

ん？って首を傾ける姿

照れながら鼻を啜る姿に

何回も救われてる

自然と繋がれる手に

いつの間にか安心感をおぼえて

私もぎゅって握り返してみた

小「俺センパイ居らんかったらどないなってたんやろ」

「……普通に過ごしてたんちゃう」

小「その普通がわからへんねん、センパイが居らん人

生……考えただけでもぞくっとするわ！」

「大袈裟やろ」

小「ふはっっ………でもそんくらいセンパイは大事で大切

なんやで？せやからさ、」

小瀧くんは真剣な眼差しで私の目を捕らえる

握った手には力が入って、

思わず私も力を込める

小「ずっと一緒におってくれへん？」

それは漫画の世界のようで

一瞬思考が停止した

私がなにも言えずにいると

「なんか言うてや」と顔を赤くしながら

私の髪をくしゃくしゃにするから

「バカ」と返すとふっと笑って

重なる唇

自分でも驚くほど自然で

嫌じゃなかった

きっと私は

小瀧くんに溺れてる