48話 ページ49
「こっち準備オッケー！」
「そろそろブザー鳴らすよ！」
開演５分前、慌ただしくみんなが準備に走る。
私は緊張しまくりで、ずっと深呼吸を繰り返していた。
たくさん練習したんだから、大丈夫…！
ダンスでは爆豪くんの熱烈指導も受けたし…
大丈夫大丈夫と、呪文のように何度も心で唱えた。
「ふはっ、緊張してんな。」
「切島くん。」
「爆豪から聞いたぜ、話せてよかったな！」
「うっ、この度は私の勘違いにより多大なるご迷惑を…。」
「勘違いで良かったな！だから言ったろ？爆豪はそんな奴じゃないって。
俺色々含めて、さっきあいつに爆破されそうになったんだけどよ、」
切島くんは少しかがんで、内緒話をするように私に顔を近づけてきた。
「Aの話聞いてくれてありがとなって言われたわ。」
「え、爆豪くんが…っ？」
切島くんが声のトーンを下げるから、私も合わせて下げて聞く。
「おう！そんでもって、あの服装まじで可愛くて誰にも見せたくないって。」
「え、爆豪くんがっ！？」
「ンなこた言ってねぇわ、調子乗んなクソ髪。」
ぐいっと切島くんの頭を引っ張る手。
仏頂面で立つ王子様姿の爆豪くんがいた。
切島くんは笑いながらごめんのポーズをする。
「わりぃわりぃ！二つ目は冗談！」
「てめーは距離近いンだわさっきも言ったろーがッ！」
2人の声も遠くに、私はぽけーと爆豪くんに見惚れた。
か、かっこよすぎる…！
タキシードもネクタイも、やばい…！！
爆豪くんがキラキラして見える…
するとそんな私に気づいた爆豪くんが、切島くんを置いてこっちにくる。
「クソ髪が言った二つ目、言ってねぇけど思っとる。」
「へ。」
「今日のお前は、俺だけの姫だからな。」
そう言ってするっと髪を触ってくる爆豪くんに、私は口をパクパクさせる。
そんな私の顔を見て、ぶはっと爆豪くんは吹き出しケラケラと笑い出す。
「か、からかってるでしょ！」
「ほらもう始まるよ〜！みんな準備ついてー！」
その掛け声に暗転するステージ。
いつのまにか不安はほぐれていた。
『3年A組の劇、ぜひ楽しんでご覧ください！
それでは“シンデレラafterstory“の__始まり始まり。』
ブ ー…
『ある所に、気の強い王子様と可愛いお姫様がいました。
2人の出会いは武道会で、王子の一目惚れで結婚しました。』
回想の武道会のダンスシーンから。
緊張ガチガチな私に、ふっと爆豪くんが笑って、小声でこそっとつぶやいてくる。
「力抜け。」
びっくりしてもつれそうになる所を、爆豪くんがぐいっと引っ張ってくれる。
口パクでばーかと言ってくるので、少し睨んだ。
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おと。(プロフ) - チーさん» コメントありがとうございます！！更新遅れてすみません…！ぜひこれからも楽しんでいただからと嬉しいです！ (2023年1月27日 0時) (
レス) @page50 id: 4041acf31d (このIDを非表示/違反報告)
チー - このあとの続き気になります楽しみに待ってます(^ò▽ó^)♪ (2023年1月24日 22時) (レス) @page50 id: 0d525184d4 (このIDを非表示/違反報告)
ウェーイ - 楽しみに待ってます❗( ˶ˆ꒳ˆ˵ ) (2022年12月13日 7時) (レス) id: f97a453894 (このIDを非表示/違反報告)
おと。(プロフ) - ウェーイさん» こちらこそ返信遅くなってすみません！コメントありがとうございますーー！スマホ最高ですね✨続編までぜひお待ちください！笑 (2022年12月11日 11時) (レス) id: 4041acf31d (このIDを非表示/違反報告)
ウェーイ - すみません、idが違いますが、ウェーイです。iPadからスマホに機種を変えました。これからはコッチのidでコメントさせてもらいますね✨ (2022年12月6日 17時) (レス) id: f97a453894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おと。 | 作成日時：2022年10月13日 21時
