少女Bの後悔 ページ17
『もう！私のバカ！』
頭を掻きながら、廊下を歩く。
怒ってるかな、A。
絶対怒ってるよね。
『私、最低…』
お洒落な行燈が照らす廊下にしゃがみこむ。
口が滑ったとはいえ、両親がいないAに、名前みたいだったら良かったのになんて。絶対言っちゃいけなかった。
溜め息をついて、ノロノロと立ち上がる。
気まずくてトイレを口実に出てきちゃったけど、後でちゃんと謝らないと。
てゆーか、
『…ここどこ？』
辺りを見回し途方に暮れる。
右見ても障子、左見ても障子だ。
『トイレ…どこ？』
とりあえず廊下を歩いてみるけど、行燈で照らされた廊下の角を曲がってもまた両サイド障子だった。
『あれ？』
再び元きた廊下を戻り、右に曲がってみる。
『こんなのあったっけ？』
壁に飾られたお洒落な生け花に、首を傾げる。
『…迷った、とか？』
もしかする人様の屋敷で迷子…？
人気のない廊下で立ち竦む私。
お洒落な生け花を眺めながら暫く考える。
『あ、もしかしてあれかな？忍者屋敷あるあるで、この部屋のどこかが実はトイレでした！ってやつかな？』
こんなに大きい家なんだもん、隠しトイレもあるはず！と納得して、トイレを探す。
『ここかなぁ、トイレはやっぱり廊下の端にあるよね、うちもそうだもん、』
廊下の端にある部屋の障子に手を伸ばした瞬間、
隣の部屋の閉じられていた障子が、音を立てて開いた。
「…うるさいんだけど」
『ひっ、！』
突然響いた低い声に肩が跳ねる
視線を移した先には、切れ長の目の、綺麗な顔の男の人。右目の下の泣きぼくろがセクシー…じゃなくて！
『えっと…』
射抜くように私に向けられたその視線に背中を汗が伝った
私を無表情で見つめる男の人の名前は…、駄目だ分からない。
『私、』
「そこ」
無表情の彼から不意にかけられた声に顔を上げると、私が開けようとしていた障子の方を顎で指した。
『へっ？』
「隆二の部屋。」
『え？』
「その部屋になんか用？…誰お前。」
真っ直ぐ私を見つめる視線。その鋭さに体が動かなくなる。
まるで蛇に睨まれた、…なんだっけ、
「おい」
『っ、』
「聞いてんの」
いつの間にか近づいてきた男の人に、見下ろされていた
『あの、私、怪しい者ではなくて、』
黙って私を見下ろすその冷たい無表情に心臓が跳ねる。
『Aのお友達をさせて頂いてます、元橋伊杏と申します！』
静かな廊下に、私の声が響いた。
ヘルプミー、A。
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やぁ(プロフ) - こんばんは。はじめまして！この作品が大好きで何度も読ませて頂いております。9のパスワードを教えていただきたいです。よろしくお願い致します！ (4月8日 23時) (
レス) id: afb0f19d33 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - こんばんは🌃いつも楽しく見させて頂いています。９のパスワードを差し支えなければ教えて頂けないでしょうか? (1月3日 21時) (レス) id: 9ba221d380 (このIDを非表示/違反報告)
うゆ(プロフ) - はじめまして。この作品が大好きで何回も読ませていただいております！もし、差し支えなければ9のパスワード教えていただかないでしょうか？ (12月16日 16時) (レス) id: 8ef99b4bc6 (このIDを非表示/違反報告)
博子(プロフ) - 続きが読みたいので、パスワードを是非教えて下さい！ (9月17日 7時) (レス) id: dc8dec8862 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 初めまして。最近この作品と出会って一気に読ませていただきました。続きはもう読めないのでしょうか？ (7月14日 10時) (レス) id: 222fa2acf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：jiu.
| 作成日時：2019年6月2日 20時
