▽ ページ14
『･･･』
すっと、私に写った視線がなんだか怖くて
『聞こえてるよ』
私の小さな反抗の言葉に、ふっ、とうつむいて笑ったあと、顔を上げて低い声で言った
「死んでんだから、聞こえねぇよ」
込み上げる感情を抑えきれず、涙を浮かべる私を冷たい瞳で見つめる直人くん
『･･･聞こえてるもん！』
「･･･」
『お父さんも、お母さんも、ちゃんと聞いてるもん！』
「そっかー」
じゃあさ、と私に目線を合わせるようにしゃがんだ直人くん
「何で死んじゃったの？って、聞いてみて」
私の苦手な笑顔を浮かべる彼に、唇を噛む
『･･･』
「何で私を置いて死んじゃったの？って。私のこと嫌いだったから？って、聞いてみて？」
『･･･なんで』
「聞こえてるなら答えてくれるかもよ」
『なんで！なんでそんなこと言うの？！お父さんもお母さんも、Aのこと置いてったんじゃない！』
耐えきれず、ボロボロと涙をこぼす私に、スッと無表情に戻った直人くんは
「んなの、わかんねぇだろ」
めちゃくちゃ嫌いだったから、置いて死んだのかもしんねぇじゃん。
酷く忌々しげに、そして酷く悲しそうに、寂しそうに、言った
『･･･それでもいい』
「は？」
『もし、もしも、お父さんとお母さんがAのことが嫌いで、だから、Aを置いて死んじゃったとしても、いい』
「･･･」
『だって、Aは、お父さんとお母さん、大好きだもん。それは、ずっと、この先もずっと、変わらないもん』
「･･･」
『だから、Aの、大好きな、お父さんとお母さんと、たくさんお話したいし、たくさんお話聞いてもらいたいから、お話してるの』
「･･･」
『死んでても、骨になってても、形がなくても、どんな姿でも、私にとって、大好きなお父さんとお母さんだから』
見上げた直人くんの目から、零れた涙が頬を伝った
「･･･っ、」
『直人くん、』
「･･･」
『直人くんも、お父さんとお母さんのこと、大好きでしょ？』
握りしめた直人くんの手は、小さく震えていたけど、温かかった
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m'J - この小説超大好きでお気に入りです！なのでこれからも更新楽しみしてます！応援してます！ (2016年2月18日 6時) (
レス) id: 67caf3c985 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - 私も更新待ってました！この小説大好きです(*^^*)これからも読ませていただきます！頑張ってください、応援してます！ (2016年2月17日 23時) (レス) id: 3f2a7317dc (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - あたしも更新待ってました!!これからも楽しみにしてます(´▽｀*)頑張ってくださいねヽ(*´∀｀)ノ (2016年2月17日 15時) (レス) id: e7a8b66f3c (このIDを非表示/違反報告)
m'J - 更新待ってました！やっぱりこの小説は面白くてワクワクします！これからも楽しみにしています！！！ (2016年2月17日 5時) (レス) id: 67caf3c985 (このIDを非表示/違反報告)
彩香 - この小説に一目惚れしました！(>_<) 更新頑張ってください (2016年2月16日 6時) (レス) id: b12c1cc740 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：jiu.
| 作成日時：2016年1月26日 20時
