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｢お昼休憩かぁ〜……｣
第2種目が終了し次の種目の開始まで1時間ほど休憩が入った。生徒は食堂へ、観客達は外の屋台へ行ったのだろう。さっきまで大いに賑わっていたスタジアムは今は空席ばかりである。
｢日当たり良いしこのまま寝ちゃいそう…｣
競技に出ていないとはいえ声を張り上げて応援していたA。圧迫感のない今の状況に気が緩む。
とはいえ生徒が眠りこけるのもみっともないと30分ほど目処にアラームをかけようとスマホを取り出す。
スマホの黒い画面に反射したのは男の姿だった。
勢いよく振り向くと頬にガチ、と固いものが当たった。少し遅れて冷たさが伝わる。
｢応援お疲れさま結輝！！これは売れ残った缶ジュース！！！！！栄養取らないとダメさヒーローは体が資本だぜ!?ついでにアイスも買ってけ！！！！｣
勢いよく話をされて戸惑うAに棒アイスが突きつけられる。突きつけた相手はオールマイト顔負けのスマイルだ。
｢この缶ジュースはくれるの？？買ってほしいの？｣
｢もちろん買ってほしいのは山々だけど未来のヒーローとのコネのためさ！！この120円は50倍返しだよ！！！！！！アイスは150円！！！！！！！｣
驚きのがめつさである。
そもそも食事の要らないAには缶ジュースも必要ないがハイスピードトークに思考停止して素直に受け取る。
断りも無しに計間はAの隣にどっかりと座り自身もクーラーボックスから缶ジュースを取り出した。
｢ご飯は要らないのかい？？あ〜宝石だとか言ってたっけ！食べなくても良いなんてコスパがいいね！！！！！！｣
｢その分日光浴とか月光浴しなくちゃいけないからね。冬とか梅雨の時期は調子が出ない…｣
｢なるほど！！！！！！そりゃデメリットもあるよね！！！！！！！！なるほどその時期は役立たずか！！！！！！！｣
遠慮ないその物言いに静かに傷つきながらも深く頷く。
寒く日照時間の少ない冬はどうしても眠くなってしまう。施設に送られる前は人里離れた山奥で暮らしていた為冬眠もできたが雄英に入った以上冬眠しようものなら単位不足で退学だろう。
昔は彼の自信作を着てしっかり寝れたのにな、と懐かしむ。
｢……自信作…!?｣
美しい白に身を包んだ彼らの姿と揺れる紅色の髪を思い出して、でももうそれ以上は何も思い出せなかった。
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あかや - とても面白かったです！更新待ってます〜！ (2020年12月15日 13時) (
レス) id: 51d8bbe764 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすてる - とてもよかったです(´；ω；｀) (2020年4月19日 18時) (レス) id: d34f4e9add (このIDを非表示/違反報告)
八百(プロフ) - みんなが名前を呼んでるとこでちょっと涙出ちゃいました…更新待ってます！ (2019年3月29日 21時) (レス) id: db047f61b6 (このIDを非表示/違反報告)
音春(プロフ) - 更新頑張ってください！(受験勉強も) (2018年12月1日 17時) (レス) id: f210cca1fd (このIDを非表示/違反報告)
星を見守る砂岩(プロフ) - すごく面白いです！更新頑張ってください！ (2018年11月16日 21時) (レス) id: 5a8ebe94bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さも | 作成日時：2018年2月9日 2時
