30 ページ31
気を取り直して観戦再開である。
持ち点１位の緑谷チームは案の定周りからターゲットにされフィールドを駆け回っている。
爆発の反動で横から襲いかかる爆豪を常闇の個性が迎え撃つ。そのまま重力に従い地面に落ちかける爆豪を瀬呂がテープでキャッチしていった。
｢やはり狙われまくる１位と猛追をしかけるA組の面々共に実力者揃い！現在の保持ポイントはどうなってるのか……7分経過した現在のランクを見てみよう！｣
｢……あら!!?｣
｢これは…なんとも｣
モニターにはそれぞれのチームの持ち点が。しかしA組が善戦しているだろうというAの予想に反して現在ポイントを持っているのは緑谷チームと轟チームだけだった。
｢爆豪ハチマキ取られちゃったのか…｣
ポイントを奪取するよりも自分の持ち点を時間ギリギリまで温存するほうが戦法としては格段に楽である。そしてそれは相手も同じく。騎馬を崩されてタイムロスということも大いにありえるため０ポイントからのし上がるのは難しいだろう。
何やら爆豪チームがB組の騎馬に囲まれつつある。そしてなんか騎手がキレている。煽られでもしたのだろうか。
｢実力買ってるんだ、会場にカッコいいところ見せてくれ…！｣
｢さァ残り時間半分を切ったぞ！！B組隆盛の中果たして───1000万ポイントは誰に頭を垂れるのか！！｣
───────────────────────
スタジアムの熱気が冷えた廊下にも伝わってくる。
立ち入り禁止と札の立てられたそこを通る人は誰もいない。
いない。
はずなのに。
｢みつけたみつけた〜！ワタシの大事な宝石ちゃん、綺麗なままで残ってた〜！ 昔のワタシさっすが〜！！！｣
空間を裂いて出てきたロリータ姿の少女は声を上ずらせて喜ぶ。紅潮した頬になびくブロンドの髪。キラキラとした瞳は瞳孔が開き切っていた。
｢せっかくの不死者だもの。楽しまないともったいないわ！あぁ早くあの人に知らせないと！｣
足取りは軽く。まるで西洋人形のように端正な姿をした子供は光の方へ向かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 287人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あかや - とても面白かったです！更新待ってます〜！ (2020年12月15日 13時) (
レス) id: 51d8bbe764 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすてる - とてもよかったです(´；ω；｀) (2020年4月19日 18時) (レス) id: d34f4e9add (このIDを非表示/違反報告)
八百(プロフ) - みんなが名前を呼んでるとこでちょっと涙出ちゃいました…更新待ってます！ (2019年3月29日 21時) (レス) id: db047f61b6 (このIDを非表示/違反報告)
音春(プロフ) - 更新頑張ってください！(受験勉強も) (2018年12月1日 17時) (レス) id: f210cca1fd (このIDを非表示/違反報告)
星を見守る砂岩(プロフ) - すごく面白いです！更新頑張ってください！ (2018年11月16日 21時) (レス) id: 5a8ebe94bd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さも | 作成日時：2018年2月9日 2時
