０９８．お揃いの金属。 ページ28
私はカバンの内ポケットから堅い金属を取り出した。
忘れっぽい自分のために、万が一にといつもカバンに入れているもの。
「え、え…？」
私の左手にある金属を見つめ、和也くんはもっと不思議そうに呟いた。
「なんか生意気な感じもするんだけど…寂しくなったらいつでも来ていいから…」
付き合って1日しか経ってないのに、少し危機管理能力に欠けていると思う。
寂しいって言葉に、少し自惚れていると思う。
偉そうに言葉を放つ私が、少し生意気だと思う。
いろいろ思ったけど、私にできることはこれくらいしか思いつかなかった。
「Aちゃん…」
「こんなことしかできないや、受け取れなかったら受け取らなくてもいいからっ…」
ぎゅっと目を瞑り、和也くんに言っている間に、もう私はまた和也くんの腕の中にいた。
「嬉しい、本当に嬉しい…」
「和也くん…」
和也くんは私の首筋に顔を埋め、嬉しそうに感情を言葉にして繰り返していた。
私の小さな世界でしか思いつかないような、寂しさを紛らわすための金属でいいなら、私はすぐにあげる。
お揃いって言ったりなんかしたら馬鹿げているかもしれないけど、すごく幸せを感じた。
「仕事、行ってくるね。」
「行ってらっしゃい、勝手に来てくれていいからね。」
「それはまだ恥ずかしいから、ちゃんと連絡する。」
私はゆっくりと車内から出た。
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Nas(プロフ) - kaoruさん» コメントありがとうございます！通知が流れてしまっていたみたいで今気づきました、ごめんなさい(´-`)二宮くんに負けないくらいの甘々な感想嬉しい限りです！これからもkaoruさんやたくさんの読者様を胃もたれさせる勢いで書いて参りますのでよろしくお願いします！ (2019年1月9日 22時) (
レス) id: 3fd1d0bc92 (このIDを非表示/違反報告)
kaoru(プロフ) - 初めまして、kaoruと申します。1から更新分まで一気に読ませていただきました！和也くん可愛くてにやにやしが止まりません〜！これからも応援しております！！ (2018年12月26日 12時) (レス) id: 74bb214c55 (このIDを非表示/違反報告)
Nas(プロフ) - ゆかりさん» コメントありがとうございます！テレビではなかなか見せないような二宮くん像を描いていこうと思うのでよろしくお願いします(^-^) (2018年11月25日 16時) (レス) id: 3fd1d0bc92 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - ニノ大好き愛してる (2018年11月25日 13時) (レス) id: 971a33d799 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nas | 作成日時：2018年11月17日 22時
