＃１６４ ページ24
一週間ほど考えた俺は10月の初めの土曜日、朝早く増田さんのもとを訪ねた。
もう、すっかり寒くなってきた。
あの頃を思い出す。
「あ、櫻井さん！」
増田さんは俺を見かけると仕事もほって、俺の元にやってくる。
なんだかもう、友達みたいな感覚で。
一度、飲みにも行った。
「あのさ、今日はほしい花があるんだけど…季節的に、どうなのかな…」
「どういった花でしょう？」
「チューリップをあるだけほしんだけど…」
チューリップが咲く季節なんて、小学生のころから知っている。
春にしか咲かない花だと思う、秋になんて咲くはずがない。
「ありますよ、今朝、ハウスで育てられたチューリップが入荷されましたよ。」
増田さんは笑顔で持っている表を見ていた。
よかった、チューリップがあって。
「それで…チューリップの何色を？」
「赤と紫を混ぜた花束と、黄色一色の花束をお願いできるかな。」
「櫻井…さん…」
きっと、花屋で働いている彼には俺の気持ちなんて全てお見通しだ。
明らかに不安げな顔をするんだから。
でも彼はいつでも素敵な笑顔だった。
「はい、わかりました、少々お待ちください。」
2つの花束、あっちの方を持って帰りたいな。
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Nas(プロフ) - 嵐loveさん» コメントありがとうございます！そのような甘いお言葉嬉しくて溶けそうです(´×ω×`)ずっと書きたかったお話を書きたいようにかけてとても嬉しかったです！これからもたくさんのお話を出していきますので、宜しく出来たらと思います(^-^) (2019年1月19日 21時) (
レス) id: 3fd1d0bc92 (このIDを非表示/違反報告)
嵐love(プロフ) - 読みました。とても素敵なお話ですね！感動しました！本当の話を元にして書いたと聞きました(*_*)びっくりしたよ！だけど読んで良かったです。後お花の勉強にも為りました。色々な花言葉も知ることが出来ました。また読みに来ますね！ (2019年1月19日 19時) (レス) id: 3c6a0568cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nas | 作成日時：2018年5月26日 14時
