セールの売れ残り。 (ページ17)

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『部長って、なんでそんなに部長なんですかぁ？？』

「飲みすぎで訳分からんから笑」

あの中間部長だから高級レストランでも行くのかと思ったら意外にも庶民的な居酒屋でちょっと安心した

でも上司とサシでご飯なんて初めてでついお酒を煽ってしまった

『部長ぉ結婚してますぅ？？』

「してへんよ、彼女もおらんのに」

『ええ！意外』

『部長お子さんいるかと思ってました』

「なんでやねん彼女募集中ですぅ」

失礼なことを聞きすぎだ。これだからお酒は怖い
私の記憶はそこでストップ

目覚めると黒いベッドで私の家でないことに気づく

そこでハッとして私の体を確認する

『服きてる·····よかったあ』

なんて安心してる場合ではない

ここは誰の家だろう

そう思ってると

「あっ起きた？二日酔い大丈夫か？」

『·····中間部長、！あ、はい大丈夫です！』

あぁそうか、飲んでたんだ。

『あの、私昨日の記憶ほとんどないんですけど変なこと言いませんでした？』

「んー、まあ変なことはされました笑笑」

『え？！何したんですか！？』

「··········キス」

『え、？·····うそ』

キス？私が？酔うとそうなるの？私。

『ほんとにごめんなさい忘れてください！』

「んー忘れられるわけないんやけど。」

『·····え、？』

「だってずっと好きやった子にキスされて忘れろって言うの結構無理やで？笑」

私の思考回路はストップ。

今好きな子って言った？

しかもずっと？

なんで、

「あ、これは告白じゃないで？知っててほしいだけ。」

『え、·····あの』

「だって園崎、まだ俺の事好きじゃないやろ？｣

「俺を好きになってから告白するからさ待っててよ」

『·····はい』

いつの間にか頷いてた

まだお酒が残っているのではと錯覚するほど

頬が熱く、聞こえるような心臓の音でこの部屋はいっぱいだった

私と部長の恋物語はこんなことから始まったのだ。