02. ページ5
・
────前略じいちゃん。
うちは今、見てはいけないものを見てしまっている様です。
『んっ…んん、ふあっ!』
「ん、ちゅ…」
『ふっ、ん…はあ、んっ!』
「んっ…はあ。詰めが甘いね、Aちゃん。僕に対抗するならフェロモンガードくらい飲んでおかなきゃ…ね?」
「(な、鳴海先生がめっちゃ可愛い女の子に、ちゅ、ちゅーしてる!)」
さっきまで鳴海を睨んでいた少女は、今ではすっかり鳴海のフェロモンにやられメロメロになっていた。
「(うちには何が何だか分からへん!!)」
『んんっ、なる…せんせっ!』
「ふふ。ねえ、Aちゃん。君はどうしてこんな所にいたのかな?」
『あっ…な、なつめ…しんぱいでっ!』
「そっかそっか、棗くんが心配で来たのかぁ。」
『そ、なのっ!…ね、答えたから…なる…おねがっ!ちゅー、して?』
「可愛いなぁ、Aちゃんったら。もちろん良いよ、お利口さんなAちゃんにはご褒美にキスしてあげる。」
そう言って鳴海は、顔を赤くし息も上がってる少女に顔を近付ける。
「(あ、あかーん!!)」
瞬間。
────バシッ
「テメェ!Aに…手出すな!!」
「痛っ…ったく、棗くんってば容赦無いなぁ。でも仕方ないでしょ、Aちゃんフェロモン効き過ぎるんだから。」
鳴海が少女に触れようとした腕を叩き落とした少年にそう言いながら、自身の腰に抱き付いてる女の子を指差した。
『なるっ…すき!』
「ほらね?」
鳴海は少年を挑発する様に見下ろしてから、少女に「僕もAちゃん大好きだよ!」と言って抱きしめ返す。
「(…こ、この人ホンマに先生なんか?!…にしても、すごい光景や。う、うちは何てところに来てしもうたんやー!!)」
「チッ…この変態教師。」
「お褒めに預かり光栄です。ほら、二人とも大人しくしててね。」
そう言ってから、少女と悪態をついた少年の二人を両腕で抱きしめ、最後の仕上げと言わんばかりに二人の耳元にふうっと息を吹きかけた。
「…テメェ…!」
『…ん、なるっ…!』
倒れ込んだ二人を抱きとめたかと思えば、鳴海は少女の顔を覗き込んで一言呟いた。
「はあ…ほーんと、Aちゃんってば可愛いなぁ。」
「(うっとりしてる…この人絶対危ない人や!!)」
二人を抱え直し、鳴海は蜜柑を見てにこやかに笑った。
「騒がしくしてごめんね?」
「い、いえっ!!」
231人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無し67465号(プロフ) - とっても面白いです!!3人の関係とか…ナルの今後とかほんとに楽しみです!更新待ってます! (6月10日 1時) (レス) @page40 id: 4d7900bf24 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 初コメ失礼します!私、愛され&逆ハー大好物なので嬉しいです!学園アリスのキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってください! (2023年4月27日 6時) (レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
MIMI(プロフ) - とっても面白かったです!忙しいと思いますが、続き読むの楽しみにしてます!! (2020年6月25日 6時) (レス) id: f110a4bf7d (このIDを非表示/違反報告)
椿 - 学園アリス、初めて読んだけどとても面白かったです。お忙しいとは思いますが、無理をせずに更新頑張ってください!応援してます!! (2020年4月18日 22時) (レス) id: 314144f7d7 (このIDを非表示/違反報告)
Σ(・д・) - とっても面白いです!続き頑張って下さい! (2018年2月26日 22時) (レス) id: b4b3e9b57b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:マダム・リリー x他1人 | 作成日時:2017年1月21日 6時