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蒼井Aside
「A。」
助けて、と言う様な視線を投げかけられた時。
それを振り払う様に、この場には似つかわしくない聞き慣れた優しい声で、棗が私の名前を呼んだ。
『棗、その…』
「こっち来い、A。」
『…でも！』
「A。」
『〜っ！…炎を、とめて！』
棗と対立しちゃうみたいで嫌だけど、これは少しやり過ぎだと思うから。…べ、別に水玉を心配してるとかじゃない！ただ…そう、死なれたら後味悪いでしょ！それだけだから！
何れにせよここは、私がアリスを使って棗をとめるしかない。だって私と棗のアリスは、ぶつかり合うと消えてしまうんだから。
意を決してアリスを使おうとした時。ギュッと後ろから肩を抱かれた。
「棗、やめて！…Aに、アリスを使わせちゃダメだ！」
『流架…』
そう叫びながら、アリスを使うなと言わんばかりに手までを握りしめた流架。
それをチラリと横目で見た棗は、それでも炎をとめようとはせず、もう一度水玉を睨んだ。
「お前がアリスを見せれば済む話だ。早くしろよ。死ぬぞ、ソイツ。」
「出せるもんなら出してる！うちにそんな力…！」
お願いやから炎を止めて！
そう叫ぶ水玉に追い討ちをかける様に、今井までもが炎に囲まれた。
「本性出さねえなら、もう一人もだ。」
「他の人間は関係ないやろ！」
そんな叫び声は無視して、棗は更に炎を強めようとする。
「さあ、まだ足りないなら────」
その時。
『危ない…！』
草陰から、兎が飛び出てきた。真っ直ぐに炎へと突っ込んで行ってしまう兎を見て、勝手に体が動いた。
「なっ…！」
「A…！！」
棗の目を見開く顔。
流架の私を呼ぶ声。
全てがスローモーションの様に見える。
ねえ、流架。苦手だった動物も、友達の大切な子達だと思えば自然と可愛いと思える様になったんだよ。友達の大切なものを守るのは、友達として当然の事でしょう？
兎を庇う様に抱き締め、近付いてくる炎に覚悟を決めて目を瞑った時。
「炎をとめろバカ！！」
「くっ…！この…！」
その声が瞬間、辺り一面が真っ白に光ったのが分かった。その光がおさまった頃に目を開ければ、目の前まで迫っていた炎は全て消えていた。
『な、なに…これ…』
「今、棗…確かに強いアリスを…」
その場にいた全員が目を見開いていた。
「A！大丈夫なんか！」
『いや、うん…え、はあ？！アンタ今何したの！』
「え？」
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名無し67465号(プロフ) - とっても面白いです！！3人の関係とか…ナルの今後とかほんとに楽しみです！更新待ってます！ (6月10日 1時) (
レス) @page40 id: 4d7900bf24 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 初コメ失礼します！私、愛され&逆ハー大好物なので嬉しいです！学園アリスのキャラ全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってください！ (2023年4月27日 6時) (レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
ＭＩＭＩ(プロフ) - とっても面白かったです!忙しいと思いますが、続き読むの楽しみにしてます!! (2020年6月25日 6時) (レス) id: f110a4bf7d (このIDを非表示/違反報告)
椿 - 学園アリス、初めて読んだけどとても面白かったです。お忙しいとは思いますが、無理をせずに更新頑張ってください！応援してます！！ (2020年4月18日 22時) (レス) id: 314144f7d7 (このIDを非表示/違反報告)
Σ(・д・) - とっても面白いです！続き頑張って下さい！ (2018年2月26日 22時) (レス) id: b4b3e9b57b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マダム・リリー x他1人 | 作成日時：2017年1月21日 6時
