花道だけを歩こう

2話 ページ4

ヒョンジュンサイド


イ・ドンウク代表の挨拶とトレーナー陣の紹介が終わり、いよいよ事務所別評価に


1事務所1曲、用意した曲で評価される



わ、まみりちゃんだ…


JYPの外国人練習生、さっき登場したときのように、場の空気が一気に変わった



ほんとにかわいいなぁ

何歌うんだろう、

やっぱりTWICE？



流れ始めたのはproduce48のテーマ曲、ネッコヤだった


しなやかな手足、腰使い、ドキッとさせるような表情に甘い伸びやかな歌声


「！！？」


皆が驚いた

オリジナルで難易度が高い技を振りに入れていた

ステップ、そして上半身動きでかなり歌いづらいはずなのに歌声は安定していた


アイドルらしい笑顔で踊り切って、丁寧なお辞儀をする。


「キヨウォ…」


「あれはずるいね、、」


皆まみりちゃんに目を奪われていた


見た目だけじゃない、実力が化け物だ



「ありがとう、韓国語ははじめてどれぐらいなの？」


ユミ先生がにこやかな顔で尋ねる


「半年です」

まだ完璧な発音ではないけど、それなりに話は出来るみたいだ


「洋楽か日本の曲聞かせてもらえる？」


「ネ、」




大きなブレスのあと、すぅっと入ってくる歌声


日本語は分からないけど、凄く歌のストーリーや表情が伝わる

皆が聞き入っていた




これは、Aだろう





「ありがとう、話し合います」


＿＿＿＿


ソクフン先生サイド



ダンスや歌の実力は恐らくこの101人の中で1、2位を争うレベルだ


ただ、不安なのは言語と時々見せる緊張でこわばった顔


話し合いで先生陣と顔を合わせる


「みんなはなににした？」

評価をきかれ、つけた点数やランクを見せる

そして皆の評価を見ても一緒だった


「実力は確実です、言葉は少し不安ですが、期待は出来ると思います」

「じゃあこれで、いいな？」


案外スムーズに決まった



「JYP 桜庭A Aランクです、おめでとう」


「…ありがとうございます！」


目を大きくして、まるで信じられない、というような喜びに充ちた表情

多分今日1番の笑顔だ


「ただ、デビューしたら勿論韓国語で歌わないといけないし、話さないといけない。これからランクが落ちる可能性もあるからそこは忘れないでね」


僕達を真っ直ぐに見据えて、言葉に耳を傾けるその姿をみて安心した

期待出来そうだ


「ネ…！努力します！！」


最後に深々と綺麗なお辞儀をする


礼儀の正しさも好印象だ

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