獣と薔薇 (ページ38)

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38日目侑李side ページ38

次の日もう一度Aの部屋に向かう

昨日はあれから誰も部屋に入っていない

なんなら、入れなくてみんなリビングで無言

一睡もせずに朝になった

僕はシャワーを浴びてやっぱりもう1回Aの顔みたくて

みんなより先に何も言わずに部屋に入る

いつもならノックをするけどもういいだろう

｢あれ？どういうこと？｣

僕は目の前の現実が昨日よりも受け入れられない

布団をめくり外を見る

そこにあったのは一輪の薔薇のみ

それを持ってみんなのいるリビングに向かう

｢みんな、これ｣

宏太｢どうした？それどこから？｣

｢Aの部屋、これしか無かった。何も無い誰も、いない｣

大貴｢どういうこと？｣

みんなで僕が来た場所へ戻る

慧｢え？なんで？誰か入った？｣

光｢昨日はみんなここにいたじゃん｣

雄也｢だよな、って言うことはその薔薇がA？｣

涼介｢おとぎ話にも程があんだろ｣

裕翔｢でも、取ってかざっておこうよ｣

｢そしたら、Aがここにいるような気がするもんね｣

大貴｢この薔薇も可愛がらないとな笑｣

涼介｢好きにしろ｣

僕達はこの薔薇がAなんだと信じて可愛がることにした