転生トリップしたけどやっぱり俺は一般人 4【約束のネバーランド】【男主】

157.『全力疾走と開始の合図』 ページ10

エ「オジサン速いなぁ。あんな重そうな銃持ってるのにやっぱり大人は違うね。」

オ「ププガキ遅っ！」

レ「中身ガキだぞアレ！」

『ははっ』

そんな会話を聞いて自然と笑みがこぼれる。

重いものは抱えているとは言えどレイやドンを抱えて動ける俺からすりゃなんてことない。
むしろ手が空いているだけマシな気がする

オ「荒野はさっさと抜けるぞ。特に大きな危険も障害もない。０じゃないが。"奴ら"が嫌って避けてくれる場所なんてこの先そうそうない。進める場所はさっさと進む。シェルター付近をのろのろとうろつきたくもないしな。

まずは荒野を東へ真っ直ぐ抜ける。ミネルヴァ探し…A08-63へはそこからが本番だ。」

オジサンの言葉を聞き流しぼーっとしながら走る。
と、後ろをちらりと見たオジサンと目に少しドキリとした。
オジサン、目が怖ぇよ…

レ「ギルダの一言が効いてりゃオッサンは俺達の誰か2人を殺しに走るはず。3人じゃなく。」

オジサンの目に怯えてたらレイが口を開いた。

『だろうな』

エ「うん…でも"殺す"より"見殺しにする"だと思うな。オジサン殺せても殺したくはない人だと思う。本当は悪い人じゃないと思う。苦しくて…でも自分じゃどうしようもないんだよ。」

そんなこんなで森へ辿りついた。
隣でエマとレイが息を整えているのに対して俺は汗1つかいてない。
…アレ…俺そんなに脳筋だっけ…
とかいうどうでもいいことは頭の隅に追いやって森を観察する。

「荒野を抜けた。悪くないペースだ。ここから4日の到達を目指す。目的はA08-63"ゴールディ・ポンド"」

オジサンの言葉を聞いてシェルターで見た地図を思い出す。
ここからは鬼の群生地…
「鬼ってねどこからでも出てくるよ。上からもね」と、訓練中にヴィオラから言われたこともあり警戒を強める

「ゆっくりのんびり迂回して安心安全(比較)ちんたら3週間かけて向かう道もあるが____俺が嫌だ却下する。」

まぁ、しかたない。

「水飲んどけ。まずはこの森。野良の"人喰い"の群生地だ。見つかれば死ぬ。｣

オジサンの言葉を聞きながら唾を飲み込む。
リアル鬼ごっこの前と同じ緊張感に呑まれる。
1度目を瞑って大きく息を吸ってから

「さぁ日が暮れるまでに抜けるぞ」

オジサンの言葉をスタートの合図に森を歩きだした。

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