転生トリップしたけどやっぱり俺は一般人 4【約束のネバーランド】【男主】

194.『(…嫌われてた理由…聞けなかった…な…)』 ページ47

Aside

シュン…、と目に見えるように落ち込むとオジサンは面倒くさそうな声で

｢はぁ…ユウゴだ｣

と、名乗ってくれた。え、と思って勢いよく顔を上げるとオジサンと目が合った。

『…なんで…俺の事嫌い、なんじゃ…』

なんというか、少しめんどうな彼女のような言葉が出てくる。
でも、俺が特別嫌われていたのは事実で、親しくなる時間もなかった。

｢っあー、それは悪かった。お前のことを特別嫌って避けてたのも事実だ｣

その一言に、ジトー、と視線をやると、

｢…悪かったよ｣

と言いながら適当に頭を撫でられた
ふと、視線をそちらへ飛ばすと、扉が少し開いて弟妹達が数人覗いているのが見えた

『…もしかして、それを言う為だけに世話係、引き受けたの？』

｢なっ…わけ、頼まれたから仕方なく引き受けただけだ｣

ちらっ、と扉へ見ると弟妹達の顔が教えてくれる。
……これだけのために世話係来てくれたんだ…

『…そう、ありがとう』

緩み切った顔で言ったせいで、少しだけユウゴは怪訝な顔をした。
にこにこしながら扉を指すと、ユウゴがばっ、と振り返り弟妹達が音を立てて離れていった

｢アイツら…｣

『改めて、よろしく。ユウゴ』

｢……ああ｣

仲直り(？)の握手をした後、ぱたり、と俺は力尽きて後ろに倒れた。

｢ちょ、おま｣

ユウゴが焦ってそちらを見た時には、俺は、すー、と寝息を立てているのでした。

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