STRIKE the PRISON!!【すとぷり】【曲パロ】 (ページ22)

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22話ページ22

遡ること数時間前。

王子はすとぷり5人が捕らえられた牢の隣に閉じ込められていた。
その牢には大きなポスターが貼ってあるだけ。

元々、数年前のこの2つの牢は繋がっていた。
しかし、ななもりの脱獄により、牢を2つに隔てる壁ができたのだった。

王子もまた、ななもりと同じような扱いを、王と王妃から受けていたのだった。

そこに、すとぷりの脱獄ショウについての話が壁越しに聞こえた。

王子が聞き耳を立てると

____『多分、俺が1度捕まったことある、ね』____

____｢｢｢｢｢えっ？｣｣｣｣｣____

____『あれ？違うかなぁ座_ひょ__は同__の_。ポスタ_の裏____』____

____｢いやいや、ここポスターないで…｣____

____｢1回捕まったことあるってのに驚きだわ｣____

____｢なーくんてまず王様の子供でしょ？私生児だけど…捕まることなんてあるの？｣____

そんな会話が耳に入った。
『座標は同じ』『ポスターの裏』『私生児』
この3つの単語と、この牢が前に一部屋だったことがある、その知識だけで、王子はなんとなく理解した。

王子はポスターへ向き直り、ポスターをそっと剥がしてみた。
すると、そこには子供1人が通れる程の小さな抜け穴があった。

(なーくん、さん…僕の異母兄(お兄さん)も僕と同じだった、けど抜け出して、革命を起こそうとしているんだ…！！)

王子に小さな勇気が湧いた。
1度、抜け穴を潜り抜けると、そこは地下水路だった。
辺りを見渡すと、遠くに城内へ繋がる階段と街へ繋がる水路、上にマンホールがあった。

(この上は……城の裏の通り…梯子があれば…)

マンホールから出るのが1番だと悟り、王子は1度牢へ戻った。

すると、隣の牢から声が聞こえる。

____｢……梯子、かぁ…｣____

____｢…こんなん、保存状態が悪すぎて使いもんにならへんやろ。使えるのは子供位や…｣____

(梯子！！しかも、子供ならまだ使える…！！)

そして、王子は牢の中、隣の牢の会話に聞き耳を立てながら必死に梯子を渡してもらう術を考えた。

そんな時に、ななもりが通りかかり、目が合った。
徹底しているのか、彼らの会話はほぼ聞こえなかったが、彼がここへ来たことだけがわかった。