青色天然石 (ページ10)

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昇降口ページ10

そして、誰も居ない中庭に着いた。

『は？取れないんだけど』

磁石で簡単に取れるようにとしたけど、強すぎて取りにくくなった。調整しないとな、と思う。

｢なんで、生徒がここに居るんですかね〜土曜日なんですがしかも中庭なんて｣

『え、あ、土籠先生…すいません』

びっくりしたまま、声のするほうを見た。そしたら、理科担当の土籠先生がいた。

土｢悪い訳では無いのですが、珍しいと思いましてね。えーと｣

悪い訳じゃないのかよ。それだったらいいじゃーん。頑張って取ろうとしたイヤリングのガラス取れたけどどうしよ。

土｢手のホタルガラス、どうしたんですか？｣

目の色が変わった。まさか9年前にもいた七不思議の誰か…それだったらやっぱ、目をつけるのはそこだよな。
どう嘘をつこうか。仲良くしろとは言われたけどもまだ、会議の時までは黙っておこう。もし、本当に七不思議だったら。

『これですか？貰ったんですよ』

土｢それはいいですねー貰い物なら大事にするように｣

『そうだ土籠先生って誰か呪ったことあるんですか？』

土｢そんな物騒なことやったことないに決まってるじゃないですか…。土曜日なんですから友達と遊ぶとか、勉強したりとしたらどうですか？楽しい学生時代なんですし｣

背中を軽く押されながら、昇降口に戻された…。戻るにもめんどくさいしいいや、月曜日にまた来れば。
靴箱を見るとまだ、輝の靴がある。お先に帰らせて貰おう。