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no.51 ページ4
颯太さんの心臓の音が、すごく近くで聴こえる。
「やっぱダメだ・・・」
私を抱きしめたまま、颯太さんは淡いため息をつく。
「自分の気持ち、しまっとこうと思ったけど・・・無理。
真由ちゃんかわいすぎ」
私はどう返事したらいいかわからなくて、
颯太さんの腕の中で無言でいた。
「おれ・・・初めて会ったときから、真由ちゃんが好きだよ」
・・・え？
「そりゃとんでもない出会いだったけど・・・
何日経っても忘れられなかった」
「！でも」
「あ、やっと顔見れた」
思わず顔を上げた私を、颯太さんは優しい微笑みで見つめた。
「私・・・元カレとの間に・・・」
「それはもう過去のことじゃん。おれはそんなの気にしないよ？」
「颯太さん」
「もう、自分を責めないで」
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作者名：sai-sai
| 作成日時：2016年10月5日 16時
